2008年12月31日水曜日

N響の第九

 先ほど、恒例のN響の第九をBSで見た。指揮者は、レナード・スラットキンとかいう人で、初めて見る指揮者だった。
 演奏は、特段のことはなく、まあ凡庸といういのかな、楽団員も格段に若くなっているように見えたが、主張の少ない(と聴こえた)面白くないものだった。
 合唱は、がんばってよくやっていたように聞こえたが、ソリストはあまり良くなかった。
 最悪は、テノールだった。 私は、素人だからよくわからないし、私が間違っているかもしれないけれど、テノールが、オクターブ下げたり、ファルセットで歌ったりと、今まで聞いたことがなくらいの最低のものと思えた。
 もう一度、夜の教育テレビでの再放送を聴いてみようかな。
 それから、やはりバイロイト盤で聴き直しをして年を越すことにしたい。
 年末の休みは、長かったのに、多用で山にも登れなかったし、ミステリーも音楽もお預けになった。  
 来年は、いい年になりますように。
 皆さん、いいお年をお迎えください。

2008年12月25日木曜日

2008年のベストミステリー





 
 今年のベストミステリーも、週刊文春の「ミステリーベスト10」、「このミステリーがすごい!」それに「ミステリーが読みたい!」と出そろった。

 共通して上位にあるのは、海外物では「チャイルド44」、「フロスト気質」、「運命の日」、国内物では、「ゴールデンスランバー」、「告白」それに「ジョーカーゲーム」となっている。

 この中で、既読なのは、「フロスト気質」だけ。ミステリーファンとしては、少なくともこの6作品くらいは全部読んでみたいと思っている。

 それにしても「週刊文春」のベスト10掲載号が、またまた早い号になっていて(昨年は12月20日号、今年は12月11日号、例年25日号くらい)、危うく買い損なうところであった。

2008年12月23日火曜日

歌劇「ボエーム」




















 NHK-BSHIでプッチーニ特集をやっていて、歌劇「ボエーム」を見ることができた。


 アンナ・ネトレプコのミミとロランド・ビリャソンのルドルフォの組み合わせで、映画として撮られたものだ。映画だから、臨場感とか緊張感には少し物足りなさを感じたが、歌も動きもとてもよかった。


 主人公の二人の声は、どこまでも美しく、伸びがあって、聴いていて気持ちがよかった。


 ボエームは、パバロッティとフレーニのが最高だが、こういうふうにして新しいスターが生まれてくるものだなと思う。


 ところで、一般的には歌劇「ラ・ボエーム」というのかなと思っていたが、今日のテレビでは、歌劇「ボエーム」となっていたけど、どう違うのかな。


 まあ、風邪で伏せっていたおかげでこういう素晴らしいものを見ることができた。こういう休みもあってもいいか。

2008年12月22日月曜日

ガリレオの苦悩、聖女の救済


ガリレオの苦悩、聖女の救済(東野圭吾 文芸春秋)

 久しぶりに風邪をひいて寝込んでしまった。他の計画はだめになったが、かわりに布団の中で本が読めた。探偵ガリレオシリーズの単行本が二冊同時に出ていたのをためらいつつ買っていたのを一気に読んだ。

 こういった軽く読めるのを単行本で二冊も同時に買うのは、経済的にっちょっとためらってしまう。でも、読みたいものだから買ってしまう。なんだか悔しい。

 さて、本のほうだが、ひとつの「ガリレオの苦悩」の方は短編集で、もう一つの「聖女の救済」の方は長編。どちらもそこそこの出来だ。

 短編集のほうは、すでにテレビで放送されたものが含まれている。

 後者の長編は、なかなか緻密にできていて、本格ものとして新しいトリックだといってもいいのではないか。しかし、やはり「容疑者Xの献身」には及ばないだろう。

 もうひとつ、テレビとの関係では、最初原作になかった登場人物、内海薫が、なかなか魅力的なので、原作にも上手に取り込まれている。まあ、そのほうがいいでしょう。

2008年12月14日日曜日

忘年登山

 昨日は、山仲間との忘年登山と懇親会だった。
 山は、宝満山。正面登山道を登って、女道からカモシカ旧道を通り、例の大南窟を皆さんに紹介して下山。
 福岡天神まで出て、居酒屋で懇親会を行った。
 その中で出た面白い話の一つ。
 以前、上司と出張して新幹線の中で昼食をとることとなった。
 車内で販売している駅弁をビュッヘまで買いに行くこととなった部下は、上司から「幕の内弁当がいい」と言われてが、ビュッヘの販売所ではあいにく幕の内は売り切れていた。部下は、上司がウナギが好きだったのを知っていたから、自分の分と二つのうなぎ弁当を購入して戻り、「すみません幕の内は売り切れていたので、うなぎ弁当を買ってきました。」と報告した。
 そのとたん、通路のドアが開き、売り子さんの声が、「幕の内弁当など要りませんか?」
 上司は、「あ、それひとつください。」
 部下は、結局うなぎ弁当を二つ食べたということです。
 まあ、そんなこんなで、忘年登山の懇親会はとても盛り上がりました。

2008年12月9日火曜日

パソコンが壊れた

 先月26日にパソコンの電源が入らなくなり、どうしようもなくなって、買い替えることにした。大半のデータは、バックアップをとっていたが、いくつかの重要なファイルを失った。やはり、バックアップはそのつど取っておかなくてはならない。 失ったファイルの中に、還暦記念同窓会の写真があった。同級生の皆さんに申し訳ない。 新しく買ったパソコンの設定に手間取ってブログの更新ができなかった。 また、ぼつぼつ始めたい。

2008年11月23日日曜日

涌蓋山






涌蓋山(わいたさん 1499.5m) 
 涌蓋山は、九重連山の西北に聳える独立峰で、やまなみハイウェイや久住山からもひときわ美しく見える秀峰である。
 見る場所によっては、富士山のような美しい形をしているので、「玖珠富士」とも呼ばれているようで、日本三百名山に列せられている。
 22日は、朝日会の11月例会でこの涌蓋山に登った。
 登山口は、数年前の鉄砲水で流されてしまったひぜん湯(疥癬湯)からである。温泉のあったところは、整地され、川には新しい橋が架けれれている。橋の手前の民家の空きスペースが有料駐車場(300円)となっており、5~6台は駐車できる。
 橋を渡ったところが登山口で、ちょとだけ急登すると笹の茂った緩やかな山すそを登ることとなる。 
 やがて草原の中を緩やかに登っていく。快晴の空の下、数日前の寒さがうそのようで、とても気持ちがいい草原歩きである。
 前方に牛の放牧場が現れ、その右脇を通りぬける。未舗装の車道に出て左に少し進むと、右に涌蓋越えの指導標があり、ここからが稜線を直登するきつい登りとなる。
 しかし、時間的には30分ほどで、疲れを感じ始めるころには、女岳と呼ばれているピークに着く。ピークには、標識があるが、何と書いてあるか読みにくい。
 ここから涌蓋山の山頂を見あげると、まだまだ相当の急登だなあと感じるが、とりついてみるとそれほどのことはなく、15分もかからずに山頂に達することができる。
 山頂は、東西にべたっとした長方形であり、中ほどに山頂標識が立てられている。
 展望は、素晴らしく、九重連山や阿蘇などの大パノラマが広がっていて、いつ登っても去りがたい気分になる。



 昼食後、往路を戻る。
 秋晴れの山歩きは、とても気分がよかった。
 下山後は、筋湯温泉の温泉付貸し別荘に泊まる。
 仲間で、餃子や特製常夜鍋を作って、愉しんだ。
 天気にも山にも料理にも恵まれたいい朝日会例会だった。
(10:10)ひぜん湯登山口発、 (11:25)涌蓋越し、 (11:56-12:08)女岳、 
(12:22)涌蓋山山頂、 (12:53)山頂発、 (14:20)ひぜん湯登山口

2008年11月17日月曜日

振り替え休日

 15日土曜日は、職場のイベントで出勤したので、本日振り替え休日とした。 昨日は、雨だったが、天気予報では、本日は曇り時々晴れとなっていたので、山に登るつもりだった。 計画では、井原山から雷山に縦走し、千如寺のほうに下山して大紅葉を鑑賞して、未踏の井原山雷山中腹自然歩道を通って戻ることとしていたが、朝から大雨だったので、二度寝した。 9時過ぎに起きたら、晴れ間が見えていたので、あわてて宝満山に登った。先週は登らなかったので、鍛錬のつもりだ。 帰宅してからは、アマゾンに注文していたグールドの55年録音ゴールドベルクが届いていたので、それを聴いている。感想は後日。 楽しい休日は、あっというまに過ぎる。

2008年11月10日月曜日

ゴールドベルク変奏曲


バッハ ゴールドベルク変奏曲BWV988

グレン・グールド(ピアノ)

 トマス・ハリスの「羊たちの沈黙」は、ミステリーの最高傑作のひとつだと思っている。

 その小説の主人公の一人、異常人格者のレクター博士が好んで聴く音楽が、このグレン・グールドの演奏する、バッハのゴールドベルク変奏曲である。

 小説を読むまでこの曲を知らなかったのだが、非常に興味を持って購入したのがこのCDである。 

 主題を30の変奏で弾いているのだが、その緩急、強弱、なんとも言えずにいい。変奏の一つ一つが、それぞれが主張しながら、全体として素晴らしい調和の音楽を創りあげているという感じを受ける。

 僕は、ピアノは弾けないのだが、それでも素晴らしい演奏だと感じるのである。

 小説が出たのが1989年頃だったから、それ以来、頻繁に聴いているが、聴き込めば聴きこむほど素晴らしい音楽だと思う。

 もしかしたら、僕も異常人格者かも。

 全部聴いても51分強という、長さもちょうどいいのかもしれないけれど。

2008年11月8日土曜日

フランス風序曲


バッハ フランス風序曲ロ短調BWV831 グレン・グールド(ピアノ) 

 少し前の朝、FMラジオから流れていた曲である。バッハにしては、なんだかとても情感が溢れていて、聴いていてとても悲しくなってしまった。

 それから気になっていたが、レコード屋に寄った時、グレングールドの演奏があったので、買った。 11曲で構成されているが、最初の序曲がいい。ラジオが誰の演奏だったのかわからなかったが、グールドの演奏は、ちょっと抑え気味だけど、厳粛で敬虔な気持ちになれる。

2008年11月2日日曜日

三俣山







三俣山(みまたやま 1745m)

 先週の久住の紅葉が美しかったので、もう一度と思い、今度は三俣山の大鍋・小鍋の様子を見に登った。
 天気は、うす曇であるが、明日はもっと悪くなる模様なので、今日にした。
 もう一つの目的は、指山から三俣山に登ること。先日朝日会で指山に登ったとき、指山の向こう側に聳える三俣山の斜面を登りたくなっていたので。

 天気のせいか、九重の紅葉は、前回に比べてももう一つと言う感じであった。それでも連休とあって、登山口の長者原は、車で一杯。先週よりも人出が多いようだ。

 長者原からスガモリ越への舗装道路を緩やかに登っていくと、15分程で、左に「指山自然観察路入り口」の標識があり、そこから指山へと登っていく。緩やかに登っていって、「指山山頂」の標識から急な上りとなる。といってもそれほどのことはなく30分程であっけなく指山山頂(1449m)に到着する。

 山頂の大岩の向こう側に笹を分けながら下る。笹で覆われていて道が判りにくいが、踏み後はしっかりしている。あっと言う間に鞍部について、いつの間にか上りに転じていた。

 だんだん急になる登りを登っていくと、左に崩壊地が見えてきて上部が、岩の崖になっているところに出る。岩にはロープが垂らしてあるが、なんとも心細い。以前は、木製の梯子があったようだが、今は、その痕跡はない。頑張ればロープだけでも登れそうだが、無理はしたくない。右のほうに踏み後があり、迂回して登れそうだ。

 迂回路もそれほど簡単な道ではなかったし、ちょっとルートを間違えて、かなり危険なところに足を運んだようだが、すぐに気がついて登山道に戻った。

 正規の登山道に戻れば、もう危ないところはない。ひと登りで北峰の肩あたりに登りつく。

 一旦、北峰のピークを踏んで、本峰との鞍部に下る。大鍋の紅葉は、もう時期を過ぎたのであろうか、あまり綺麗ではなかった。鞍部から見あげる本峰への上りは、かなりの急斜面だ。疲れるなーと思いながら取り付いてみたら、そうでもなかった。木の枝や、根などを掴みながらの全身登山となるので、足の負担が軽くなったからかもしれない。あっけなく三俣山本峰山頂に着いた。



 本峰には、すごい数の登山者であふれており、多分大鍋・小鍋の紅葉の評判からであろう。

 四峰から南峰に回り、雨が池へと向かう。南峰から雨が池への分岐は、表示が小さくて判りにくい。 一旦小鍋めぐりをしながら、途中から本格的な下りの道となる。かなりの急な下りなので、雨天の場合などは下りたくない道だ。前回下った時は、足を滑らせて、胸部を木で強打して肋骨にひびがはいってしまった。 

 それでも、南峰から1時間ほどで雨が池に到着。雨が池は、雨季には大きな池が出現するそうだが、あいにくまだ水が溜まった池には出会ったことがない。

 雨が池周辺の紅葉はなかなか綺麗であったので、ここで昼食とする。


 雨が池からは、長者原の駐車場まで、緩やかに50分ほどで下ることができる。 紅葉は、それほどでもなかったが5時間弱の楽しい山歩きができたし、なによりも指山から三俣山へのコースを踏破するという目的を達したので、満足できた。
 定番の温泉とアイスクリームを堪能して帰路につく。
(9:07)長者原駐車場発、 (9:22)指山自然観察路分岐、(10:03)指山山頂、 
(10:57)三俣山北峰山頂、 (11:20)三俣山本峰、 (11:26)四峰、
(11:37)南峰、 (12:40-13:10)雨が池、昼食、 (14:03)長者原駐車場 

2008年10月26日日曜日

久住山の紅葉






 
 10月25日、26日は、朝日会の10月例会で、久住山に登り、久住やまなみキャンプ場に泊まってきた。

 久住山の紅葉は、今年はとても美しいとの新聞報道があったいたので、とても期待していったのだが、期待以上の美しいものであった。天気がもうひとつであったが、それにしても美しかった。

 混雑を避けて、九酔渓のほうからではなく、四季彩ロード経由で牧ノ戸まで行った。ビートルズの「The Long And Winding Road」を聴きながら黄色に染まった四季彩ロードをドライブしているとなんだか映画の中に自分がいるような感覚に陥るくらい素晴らしい。

 案の定、牧ノ戸の駐車場は既に満杯で、周辺1キロくらいの路上も車で埋まっていて、登山口まで10分ほど歩くところにやっと空きスペース見つけて駐車した。

 牧ノ戸から見あげる沓掛山の紅葉がいい。感動しながら、牧ノ戸からの登山客の流れに入り、高度を上げていくと、遠く、薄いブルーの雲海の上に由布岳が頭を出しているのが見えてくるが、これもとても美しくて幻想的だ。

 まだ、緑がくっきりと残っている中で、今年は特に美しい赤と黄色が見事に配色されていて、自然の芸術は、文句のつけようがない。先に、北岳の大樺沢の紅葉が10年に一度の美しさだと書いたが、この久住もやはり僕の経験から言って10年来の美しさではないだろうか。時期的にもちょうど良かったのかもしれないけれど。

 下山途中に、ご家族で登ってこられた同じ職場のYさんとすれ違った。こんな美しい紅葉を家族で体験できるとは、幸せなことですね。

 朝日会もさすがに皆感動していた様子である。
(9:45)牧ノ戸峠発、 (11:57)久住山山頂、昼食、
(12:33)下山開始、 (14:25)牧ノ戸峠着



 下山後は、長者原のコスモス荘で汗を流し、定宿となりつつある久住やまなみキャンプ場に泊まる。 

 翌、26日は、朝から雨模様だったので、予定していた写真撮影を中止して、筌の口温泉「新清館」の露天風呂(500円、鉄分が多く赤茶色のいい温泉です。静かな林の中にあってのんびりできます。)にゆったりと入り、帰路につく。

2008年10月19日日曜日

北岳、間の岳、農鳥岳(白峰三山縦走)

10月8日(一日目 羽田~新宿~甲府~広河原)
 飛行機が定刻より少し早く着いてくれたおかげで、新宿10時発の特急に乗ることができ、甲府12時発の広河原行きのバスに間に合った。これに乗れなければ、甲府から広河原までのタクシー代、1万数千円の痛い出費となるところだった。


 バスは、怖いくらいに切れ落ちた渓谷の上を、かなりのところまで高度を上げて、山奥まで入って行く。 午後2時には、私は予定通り広河原の吊橋を渡って、右手にある広河原山荘の前に立っていた。 


 平日とあって、宿泊客は、私の他には常連の客がもう一人で、八十人収容できる山小屋を二人だけで占領した。


 その常連の客は、なんともう135回も北岳に登頂しているという、江口幸夫さんで、今年74歳になられるが、矍鑠としておられ、実年齢より10歳は若く見えるお元気な人であった。今回も、食料持参で広河原をベースとし、ピストン登山を1週間ほど続ける予定とか。


 夕飯時におすそ分け頂いた白ワインと、ベーコンを巻いただけの生たまねぎが、極上の美味しさであった。彼からは、山の興味深く面白い話もたくさん聴くことができた。





10月9日(二日目 広河原山荘~大樺沢~八本歯~北岳~北岳山荘)


 翌9日は、5時半から朝食を摂り、6時前には小屋を出た。空も十分に明るくなって、ヘッドランプは不要だ。江口さんに同行していただけることとなり、心強い。熊よけの鈴を忘れてきたので、小屋で購入してステッキにくくりつける。江口さんは、何度か熊に遭遇したことがあるとか。


 出発してしばらくは、自然林の中の緩やかな上りを気持ちよくゆっくりと歩く。20分程で右に「白根御池小屋」への道を分ける、程なく大樺沢に沿った緩やかな上りとなる。今年の紅葉は十年に一度と言われるくらいの美しさだそうで、緑、黄色、赤が美しく調和して、九州ではなかなか見ることができない美しさだ。写真に撮ったが、色が全く撮れていない。カメラのせいなのか、腕なのか、残念であった。




















 二時間で二俣に到着。二俣は、バイオトイレも設置してあり、美しい紅葉と北岳バットレスを見あげる絶好の休憩場所だ。大きな石の上に、ウンチが二つ。江口さんが、これは生後2年くらいの熊の糞だろうと解説頂いた。


 当初は、ここから右俣コースで小太郎尾根分岐から肩の小屋経由で山頂を目指す予定であったが、江口さんの薦めもあって、変更して左俣コースをとる。このコースは、大樺沢を登りつめるコースで、傾斜はそれほど急ではないが、さすがに石がゴロゴロで、歩きにくい。江口さんが、私の遅いペースに合わせてくれ、適宜に休憩を入れてくれるので、ほとんど疲れることなく登ることができた。


 八本歯のコル前後は、木製の梯子が連続する(24個くらい?)急な上りとなるが、危険な箇所はない。普通なら右手にバットレスが聳えるところだそうだが、バットレスを登っているらしい登山者の声が聞こえるだけで、ガスが出てきたせいで全く見えなかった。梯子が終わると、あとはガレた道を緩やかに登り、池山吊尾根分岐に出る。


 ここにザックをデポし、水と弁当とカメラを持って北岳山頂へ。


 15分ほどで日本第二の高峰北岳の山頂(3,193m)に立つ。天気は上々であったが、あいにく雲海が広がり、展望はきかない。風がないので暖かく、ゆっくり弁当をいただく。広河原山荘で作ってもらった弁当は、デラックスで美味しかった。


 コースタイム6時間の登りは、ちょっと不安であったが、江口さんのリードのおかげで、全く疲れずに余裕を持って登ることができた。江口さんは、肩の小屋経由で今日のうちに下山されるというので、ここで別れた。本当にありがとうございました。


 吊尾根分岐に戻り、ザックを回収して北岳山荘を目指す。気持ちのいい尾根歩きだ。山頂から50分ほどで北岳山荘に到着。北岳山荘は、標高2900mにある山梨県立、南アルプス市運営の山小屋で、150人収容の大きな小屋である。立派なバイオトイレもあり、テレビも観ることができる。


 夏休み中は、多分満員であろうが、本日はゆっくりしいて、快適であった。高山病の症候がでたのか、少し頭痛がしてきたので、夕食後は早めに就寝。


 10日は、農鳥小屋に泊まるのか、そのまま大門沢小屋まで下るのか、迷った。ネットでの農鳥小屋の評判がいまいちだったせいもある。小屋のご主人がちょっと口が悪いという噂、御飯があまりいいものは期待できないという噂などから、できれば避けようかなという思いがあった。それに、時間的にも、農鳥小屋だとあまりにも早く着きすぎる。下手すれば10時間という長時間の行程となることに若干の不安があったが、今後の天気のことを考えると、今日中に大門沢小屋まで下ったほうが上策だろうと決意した。


(5:50)広河原山荘発、 (7:53)二俣、 (10:12)八本歯コル、 


(11:40)北岳山頂、昼食、 (12:20)下山、 (12:32)池山吊尾根分岐、 (13:07)北岳山荘、





10月10日(三日目 北岳山荘~間の岳~農鳥岳~大門沢小屋)
 朝4時過ぎに起床したら、天気はいい。ご来光が綺麗である。体調もよさそうだ。なるべく早く出立したかたが、明るくなるまで出立は控えて欲しいとの山小屋の指導で、5時50分からの朝食を済ませ、6時過ぎに出立。天気予報では、今夕から明日は雨というので、今日なるべく早くには大門沢小屋まで下りたい。





 振り返ると北岳の雄姿が美しい。後ろ髪を惹かれる思いで、足を速める。これから3,000m超のピークを4つも越えていく期待も大きい。
















 まず、ひと登りで中白根山(3,055m)というピークに着く。それからいくつかのピークを越えると、やっと日本第4位の高峰間の岳(3,189㍍)の頂上だ。




















 頂上は向こう側にややなだらかに落ちていて広い。山頂からは、登ってきた北岳や北アルプスの山並みが見える。なかなかいい眺めだ。左奥に、農鳥岳への登山道が下っている。ガスがかかっているときは間違いやすいとガイドブックなどには書いてあるが、確かに判りにくいだろうと思う。農鳥岳への表示もあるので、晴れていれば問題ない。左の尾根の下り口に立つと、はるか下方の鞍部に農鳥小屋の赤い屋根が見えている。


 下りは、急なガレ場の下りで、足を滑らせやすいので慎重に下る。


 農鳥小屋は、こじんまりしたよさそうな小屋である。おじさんがいたので挨拶したが、返事はなかった。小屋には泊まらないので、左脇を通り抜けたところの岩の端に腰を下ろして水を飲みながら休憩していると、おじさんが飼い犬を数匹放したので、こちらに吠えながら勢いよく近づいてくる。ちょっと怖くなたが、よく観ると子犬だったので、まあ一安心だ。



















 小屋を過ぎると、すぐに農鳥岳への急な上りが圧倒する。ここは、ゆっくりと登る。最初のピークは農鳥岳ではない。いくつかピークらしいところを過ぎると、多分ここが一番高いところだろうと思われるところが、登山道から左に登っている。時間的にもここが多分西農鳥岳(3,051m)の山頂だと思うのだが、山頂標識など何もない。


 戻って、少しアップダウンしながら、岩の多い尾根道を進むと、標識のある農鳥岳(3,026m)の山頂に着く。振り返ると、間の岳、北岳が並んで聳えているし、その右手奥の方には、八ヶ岳の雄姿が見える。最後のピークだし、去りがたい気分だが、先を急ぎたい。


 緩く下ると前方に黄色い鉄塔が見えてくる。あれっ!大門沢下降点は、こんなに近かったのかと拍子抜けする。


 鉄塔の前で少し休憩した後、下降点を奈良田へ下る。下り始めるとすぐに大門沢の美しい紅葉が、目に飛びこんでくる。とにかく美しい。少し下ったところにおあつらえ向きの広場があり、紅葉を愛でながら昼食とする。


 紅葉帯を過ぎても、急な下りは延々と続く。沢の途中から滝のように水が流れ落ちていて、ここから渓流が始まっている。渓流沿いにうんざりするほど下るとようやく前方に大門沢小屋が見えてきてほっとする。


 大門沢小屋は、土間の両側に寝るというスタイルの古い小屋であるが、さすがにちょうどいい場所に立地していて、上りにも、下りにも便利な小屋ではある。


 山小屋で飯の文句は言いたくないが、朝も夜もちょっと粗末だった。夜は、毛布4枚あったが、ちょっと寒いくらいだった。


(6:05)北岳山荘発、 (6:34)中白根山、 (7:23)間の岳山頂、 (9:15)西農鳥岳、


(9:56)農鳥岳、 (10:39)大門沢下降点、 (13:10)大門沢小屋、





10月11日(四日目 大門沢小屋~奈良田~身延~新宿)


 4:30起床、本格的に雨が降っている。天気予報で覚悟はしていたが、やな気分で朝食を食べ終えた。身支度をしていたら、幸運なことに雨が止んだ。


 6:05小屋を出る。沢に下り、沢沿いの石ゴロゴロの歩きにくい道を滑らないように緩やかに下る。急な上り下りはないものの、想像していたよりはハードな山道であり、結構疲れる。


 それでも、すぐに吊橋に出て渡り、3つめの吊橋を渡ると、そこからは、広い林道になり、奈良田第一発電所を左に見、広河内橋を渡って左に車道をしばらく下れば、左に奈良田の里温泉の案内がある。案内から左に坂を登ればすぐに温泉がある。


 温泉の営業時間は午前9時からであったが、5分前に入れてくれた。この5分が、9時25分奈良田発身延行きバスの間に合うのにおおいに役に立った。


 総桧の風呂で汗を流し、さっぱりしてバスに乗る。あとは、順調に、昼過ぎには新宿に着くことができた。順調すぎて予備日が全く一日浮いてしまった。変更不可の早割り航空券だから仕方ないけれど。 


 3年前から何度も計画しては、台風や大雨による道路崩壊などで実現できなかった白峰三山縦走はこうしてあっけなく実現した。天気にも恵まれて、なかなかよい山旅であった。


 やはりアルプスはいいなあ。


(6:03)大門沢小屋発、 (8:20)奈良田第一発電所、 (8:40)奈良田温泉の里

2008年10月13日月曜日

白峰三山縦走


南アルプス白峰三山縦走

 10月8日から11日まで南アルプスの白峰三山を縦走してきました。勿論、いつもどおり単独行です。 

 8日早朝、福岡を発ち、甲府からバスで広河原まで入り、広河原山荘に一泊。

 9日、早朝から登山開始。大樺沢から北岳バットレスを見ながら、八本歯のコル経由で、日本第二の高峰北岳(3,193m)に登頂し、その日は北岳山荘に泊まる。

 翌10日は、間の岳(3189.3m)から農鳥岳(3050m=西農鳥)を経て大門沢を下り、大門沢小屋まで。

 最終日11日は、大門沢小屋から余裕を持って奈良田に下り「秘湯奈良田の里温泉」で汗を流して帰路に就く。

 まあ、ざっと言ってそういう山行です。

 天気もまあまあで、気分よく歩けました。 特にそれほど期待はしていなかった紅葉が、10年に一度と言われるくらい鮮やかで、九州ではなかなか見ることができないくらいだったので、いたく感動しました。ただ、写真は、一眼レフが重たくて持って行かなかったので、うまく撮れていません。色もでていないし、失敗です。

 でも、心配していた足も調子よくて、それほど疲れることなく縦走できて、満足しています。

 記録は、また少しずつ書くことにします。

2008年10月7日火曜日

南アルプス  白峰三山縦走計画

 なんとか休暇がとれたので、明日から13日まで南アルプスに登ってきます。 計画は、白峰三山の縦走です。天気がいまいちのようで気になります。それにバスの便が悪く、しかも下山予定地の奈良田に宿がとれない状況で、かなりのハードな旅になりそうです。 では、無事帰ってきたらそのときに。

2008年10月6日月曜日

サウンド・オブ・ミュージック すべての山に登れ





















 きっかけは何だったのか、忘れてしまったのですが、急に、サウンド・オブ・ミュージックの曲を聴きたくなりました。


 ずっと以前にFMラジオから録音していたカセットテープがあったはずだが、いくら探しても見当たらない。


 カセットテープは、若いころから録音した、貴重なものがたくさんあるのだが、整理が悪いので紛失したり、物理的に劣化して聴けなくなったりしたものがたくさんあります。家の装置を使って、MDにダビングすることはできるのだけれど、時間がないし、面倒くさくてそのままになっている。


 結局、サウンド・オブ・ミュージックも、探しても見当たらないし、こうなると是が非でも聴きたくなる。 


 で、レコード屋さんに行ってサントラ盤CDを購入してきました。


 僕の見たミュージカル映画は、数少なくて、「マイ・フェア・レディ」と「ウエストサイド物語」とこの「サウンド・オブ・ミュージック」と、それに最近では、「ドリームガールズ」くらいかな。もう一つや二つはくらいはあるかもしれないけれど。


 このサウンド・オブ・ミュージックは、名曲の宝庫ですね。みんなが知っている「ドレミの歌」や「エーデルワイス」、ジャズのスタンダードになっている「私の好きなもの」などなどみんな素敵な曲ばかりです。 中でも私の好きな曲で、今回聴きたかったのは、「すべての山に登れ」です。別に登山が趣味だからではなく(うーん、偶然です。)、単に曲が好きなんです。 CDに付いていた歌詞の訳詩は次のとおりです(野村伸昭氏対訳)。



 すべての山に登りなさい


 高いところにも低いところも


 あなたが知っているすべての脇道を


 歩いてみなさい


 すべての山に登りなさい


 すべての小川を渡り


 すべての虹を追いかけなさい


 夢が叶うまで





 夢は 与えられるだけの愛を与えてこそ叶うもの


 生きている限り毎日 いつでも


 すべての山に登りなさい


 すべての小川を渡り


 すべての虹を追いかけなさい


 夢が叶うまで



 この歌が美しいメロディにのせて歌われます。どんなシチュエーションで、どのような立場の人がどのような状況に置かれた人に対して歌うのか。


 若いときに思ったり感じたりしたことが、若いときには表面のことしかわからなかったことが、今聴くと痛いほどよくわかります。そして歌を聴いたときの感動はずっと深まっています。


 どのような内容かは、長くなるので省きますが、是非とも映画を観てもらいたいですね。DVDも1,500円くらいで出ているようですし。


 いやー音楽は素晴らしいですね。

2008年10月5日日曜日

容疑者Xの献身


容疑者Xの献身(東野圭吾著)文芸春秋

 満60歳になって一番よかったのは、映画が千円で観ることができるようになったこと。

 で、昨夜、映画「容疑者Xの献身」を観た。

 原作は、2005年に出た東野圭吾さんの同名の小説。「探偵ガリレオ」こと物理学者湯川学が活躍する本格推理小説だ。短編集が二冊文庫化されているが、これは最初の長編で、単行本として出された。現在、これも文庫化されて、店頭に並べられている。

 究極の愛が「献身」であるというのは、多分ひとつの説得ある理であろう。それが殺人事件に発展した。

 緻密な捜査と推理、現実味のある納得できる推移。本格物にありがちな我田引水的な部分がほとんどない優れた推理小説である。倒叙推理であるが、飽きさせることがなく、一気に読めるものだ。

 2005年のミステリー界で、圧倒的な評価で第一位に輝き、直木賞を受賞したのも十分肯ける。

 短編集のほうは、福山雅治と柴崎こうさんの主演でテレビドラマ化され人気を博したが、なかなか面白いものだった。 

 主要な登場人物の配役は、映画もテレビと同じようだった。

 今回の映画は、原作にはない、冬山のシーン(なんでも八方尾根で苦労したらしい)のおまけつきであったが、全体としては、細部にまでこだわってよく作ってある。なかなかいい出来であると思います。

 まあ、劇場版「相棒」と同じで、映画館の大画面で観たほうがいいというのは、先の冬山シーン以外は、冒頭の実験の部分くらいだけれども。

2008年9月27日土曜日

久住山南登山道

















 開けている車窓から流れ込む早朝の久住高原の風は、もう、寒く感じるくらいだ。


 休日が、久しぶりにいい天気となったので、九重まで出かける気になった。九重には、幾度となく登っているが、まだ南登山道からは登っていない。


 くじゅう花公園の駐車場に車を停めて、道路を横断すると、右手に「レゾネイト乗馬牧場」があり、その反対側が登山道の入り口である。柵で閉鎖されているが、左脇から人は通ることができる。


 ススキがそよぐ、舗装された道を久住に向かって一直線に進み、久住スカイラインにぶち当たると、道はその下を通る。地下道を登る登山道も珍しい。


 ここからは、自然林の道となり、二度程小さな渡渉をすると、やがて七曲がりと言われるジグザグの登山道となる。久住の南斜面は急峻だが、ジグザグに登るので、あまりきつくない。


 草原に出て、深い草(ススキとカヤだろうか)で道が判りにくいところを緩やかに登れば、久住山と稲星山との鞍部に出る。ここには、神明水という水場があるらしいが、よくわからなかった。鞍部の手前は沢になっており、水が流れているが、そこのことだろうか? 


 まず、右に稲星山に登る。登山道には、青い竜胆がたくさん咲いていて、楽しい。 稲星山の山頂で、昼食。風は、かなり冷たい。


 少し休憩して、中岳のほうへ下って、登る。見た目より、楽に登ることができる。



































 中岳からは、天狗が城のほうへ下り、途中から御池のほうへ左折して久住山を目指す。


 久住山頂へのガレ場は、いつ登ってもきつい。 久住山頂では、昨年もだけど、今年もまた元の職場の後輩に出会った。それだけ、久住山は人気が高いということか。


 久住山からは、東に神明水のところまで下り、往路を戻る。


 最初は曇っていた天気も、いつの間にか秋晴れとなり、登山には、ようやく気持ちのいい季節になったと感じた。


(9:45)くじゅう花公園、 (9:50)南登山道入り口、 (11:45)神明水(久住、稲星分岐)、


(11:59)稲星山山頂、昼食、休憩、


(12:22)発、中岳へ、 (12:45)中岳山頂、 (13:20)久住山山頂、


(13:30)下山開始、 (13:43)神明水、 (15:15)くじゅう花公園に戻る

2008年9月23日火曜日

いつもの宝満山


 今日も天気があまりよくない。今にも降りそうな曇天だ。だからといってじっとしていたら足が鈍る。鍛錬登山には、宝満山正面登山道が最適だ。山頂までずっと自然石の石段で、少し重たい荷物を担げば相当きつい。それに雨が降っても、道が整備されているので安全だし。 

 正面登山道を登る。こんな天気でもたくさんの人が登っている。小さな子供も。

 途中水を飲む間くらいの休憩で、ほとんどノンストップで山頂まで登る。山頂は、満員状態なので、直下のキャンプ場まで下って昼食とする。

 下山は、急に思い出して、いつか見つけ出した大南窟までの道を再度確認しておこうと女道を下る。  

 キャンプ場から女道をちょっとだけ下ると、左に水場があるが、そこを直進3mくらいで、左に細い道が下っている。その道を少し進んで、右折して、さらに竈神社への小さな案内があるのでまた右折すると、かもしか新道への道となる。大きな岩の上を越えて沢を渡ると、荒れたガレ場に出て、少し下ると、見覚えのある苔むした岩があった。

 そこを右折して急坂を登れば、正面に、巨大な岩が聳えている。右から回り込んだ岩ノ下が大南窟である。

 分岐からは、注意深く見れば踏み後があるのだが、慣れていないとわかりにくいかもしれない。人がめったに通らないのか、くもの巣がやたら顔に張り付いてくる。

 神秘的な自然石のモニュメント(のように見える)に満足して、下山する。

 鳥追い峠に出て、右折すれば、竈神社からの林道に出る。

(10:11)竈神社上林道スペースに駐車、(11:23)宝満山山頂、キャンプ場まで下って昼食、

(12:00)下山、女道、 (12:43)大南窟、(13:05)鳥追い峠、 (13:26)駐車場所に戻る

2008年9月22日月曜日

フロスト気質


フロスト気質(上)、(下)R・D・ウィングフィールド著 芹澤恵訳)創元推理文庫

 土曜日は横めし、日曜日は雨で、山は登らなかった。で、日曜日は、読書に励んで、フロスト警部シリーズの最新作を読みました。深夜2時過ぎたので、少し眠い。

 シリーズ4作目は、とうとう上下に分冊された超長編になってしまった。例によって、「モジュラー型」で、複数の事件が交錯するややこしい展開に、警察署の人手不足から、フロストは休暇返上で不眠不休。 と、ここらへんは、毎回同じようなパターンかな。

 署長や同僚との関係が耐え難いようになるなかで、フロストはますます献身的な活躍。読んでいるこちらのほうが悔しくなるくらいのお人よしな場面もあるし、シリーズで最悪ではないかと思うシーンもある。

 超下品なジョークは、相変わらずだけど、なんだか作を重ねるほどにフロストの捜査がなかなかのものになってきていて、結果論だけではなくなってきているような感じをうける。

 彼の人情味もますます深くなってきているし、しんみりさせる場面もたくさん出てきた。

 さてさて、次の作品はどんなふうになってくるか、楽しみだ。

 なお、このシリーズはテレビ化されているようで、DVDも発売されているようだ。(以下を参照)http://www.tsogen.co.jp/wadai/0807_04.html

2008年9月21日日曜日

横めし

 今日は、山に登る予定だったけど、突然、しかも全く久しぶりの横めしが飛び込んだ。言葉は、使わないとさび付く。単語の羅列でつなぐようで、意思の疎通がうまくいかない。疲れた。 
 明日は、雨天のようだが、近くの山にでも登ろうかな。

2008年9月19日金曜日

世界の美女

 文芸春秋10月号が、読者投票による「二十世紀世界の美女」ベスト30という特別企画を組んでいる。
 案の定、ヘップバーンがダントツの1位となっているが、僕の好みで言えば、ちょっと違う。 やはり一番はグレース・ケリーだね。それにナタリー・ウッドやイングリッド・バーグマンが続く。個性的なところでは、ヴィヴィアン・リーがいい。
 と、こんなこと言ってみたって手が届かないし、つまんないといえばつまんないな。

夜のフロスト


 夜のフロスト(R・D・ウィングフィールド著 芹沢恵訳)創元推理文庫 

 この「夜のフロスト」は、シリーズの3作目である。4作目が先月出たので読もうとしたら、この3作目を読んでいなかったので、まずこちらから。

 フロストは、イギリスの警察の警部で今までにない個性的な警察官である。だらしない格好だが昼夜休む暇なく捜査に精を出すタフネスだ。

 ルール破りの活動で上司の受けははなはだ悪いが、同僚からの信頼は厚い。超下品なショークで顰蹙をかいながら、勘を頼りに難事件を解決する。

 複数の事件が交錯する「モジュラー型」と言われている展開で、長編で少し判りにくくなるが、退屈はしない。

 流感で休暇が多く手薄のデントン署に、少女の自殺や、連続老女殺害事件どあいついで事件が起こる。タフネスフロストは全く休む暇がない。新人部下を引き連れて、下品なジョークを乱発しながら、例によって勘を頼りの迷捜査で解決に導く。笑い満載だが、イギリスのミステリーだけあって、本格物の香りもある警察小説の秀作で、2001年の「文春」の1位、「このミス」の2位にランクされている。

2008年9月17日水曜日

オーディオ

 20年くらい使ったCDプレーヤーが壊れたので買い換えた。さっきつないだばかりで、まだよく聴いていないが、新しい分、いい音がするのではないかと期待している。
 若い頃は、ちょっとオーディオに凝りかけたことがあったが、凝り始めるときりがなくなる。お金がいくらあっても足りない。ソフトを買うお金がなくなるなど、本末転倒なこととなる。
 少しぐらい(大枚をはたけば違うとは思うけど)高級品を買ったところで、聞き分けられる耳も持っていないので、まあ、聴くに堪えないことがなければ、ほどほどのところで我慢している。
 25年使っているお気に入りのスピーカーもそろそろ買い替えかなと思えるし、30年使っているレコードプレーヤーも調子が悪い。アンプもやはり20年くらい使っているのでそのうち壊れるだろう。無駄遣いはできないなあ。

2008年9月15日月曜日

天山




 天山(てんざん 1046.2m)

 14日、15日の連休は、朝日会の9月例会であった。

 今回は、佐賀の名峰天山に登り、ふもとの古湯温泉の近くの別荘で遊ぶ。

 天山は、佐賀県の中央にある、堂々たる山体が見る場所によっては見事な三角錐が天を突いている形のいい山で、九州百名山に列せられている名峰である。

 スキー場があるためか、整備された車道が各方面から山頂直下まで延びており、登頂はたやすい。 

 もっとも10年前に初めて天山に登ったときは、天山宮前のバス停から延々と車道を歩いて山頂に立ち、反対側に延々と歩いて下り、これはこれで相当疲れた覚えがあるのだが。

 今回は、雨天が予想されたのと、まあ、朝日会のハイキングだから最短コースを登った。

 古湯温泉を通り越して、天山スキー場のほうから天川登山口まで車で登る。

 登山口には、立派なトイレが完備されており、車10台は置ける駐車場からは、すぐそこに、天山のなだらかな山頂を仰ぎ見ることができる。

 登山口からは、ややガレた蛇紋岩の道を20分あまりで、山頂に達する。登山の苦しみは、全くない。天候がよければ、雄大な展望が得られるのであろうが、あいにく半分ガスがかかった状態であった。  

 早めの昼食後、西に雨山(あめやま 996m)まで足を延ばす。なだらかに下って、上り返せば天山の山頂から、20分もかからずに雨山の山頂に立つ。

 帰りは、天山との鞍部から左に天山を巻くコースで天川駐車場に下る。こちらが、人があまり通らないのか、カヤなどが茂って少しのヤブこぎ状態。カヤの種子がむき出しの腕や顔にびっしりとこびりついた。

 下山して、古湯温泉で汗を流す。古湯温泉は、少しつるつるの湯ざわりのあっさりした温泉で、気持ちが良かった。

 泊まった別荘は、「古湯の森」というところにある個人の別荘で、自分たちが使わないときは、有料で貸し出しているという、生活用具が全てそろった快適な別荘でした。

 朝日会の行動は、マンネリだけど。

(10:22)天川駐車場発、 (10:42-11:11)天山山頂、

(11:29-33)雨山、 (12:05)天川駐車場 

2008年9月12日金曜日

ショスタコーヴィッチ交響曲第10番


ショスタコーヴィッチ交響曲第10番ホ短調作品93

カラヤン指揮ベルリンフィル

 先に触れた新書「カラヤン帝国興亡史」で、カラヤンがショスタコーヴィッチの交響曲の中で唯一録音した第10番は、モスクワで作曲者の前で演奏され、彼をして「自分の交響曲がこんなにも美しく演奏されたのは初めてだ云々」とミステリアスな感想を語らせていることが紹介されていて(P.214)、聴いてみたくなった。 

 このCDは、そのときのライブ版ではないが、やはり名盤の誉れ高いデジタル録音のCDである。ここ数日は、このCDを繰り返し聴いている。

 確かに、素晴らしい演奏であると思います。具体的にどのように素晴らしいかは、私の表現力が乏しいため書けないけれど、十分聞き応えがあります。

 しかし、ベートーヴェンやブラームスやチャイコフスキーやモーツァルトを聴く時のように、自分の感情や気分を移入できないような気がします。素晴らしい響き、素晴らしいオーケストレーションを聴いているのだけど、それに感心するだけで、感動があまり残らない。

 まあ、もう少し聞き込んでみます。それにショスタコーヴィッチの交響曲では、第5番が解りやすいというから、そっちも聴いてみたい。

 ところで、この第10番は、「タコ10」と呼ぶ人もいるとか。で、ついでにブルックナーの第8番は「ブル8」というそうな。

2008年9月7日日曜日

ゴールデントライアングル

 ゴールデントライアングルとは、このブログにもちょっと書いたことがあるけれど、私が勝手につけた登山コースの名前です。


 地元の油須原公民館から宝満川源流コースを三郡山に登り、縦走路を宝満山まで歩いて山頂を踏み、逆戻りして長崎鼻から油須原公民館に下るというコースで、縦走路を底辺とした逆三角形のコースである。


 源流コースというくらいだから、当然宝満川の源流の一つを通るし、休憩を入れて約4時間のコースは、渓流に沿った変化のあるとてもいいコースであると思っています。











 その上、アクセスが悪いせいなのか、2003年の豪雨で登山道があちこち崩壊してから判りにくくなったせいもあるのか、あまり登山者がいない静かなコースです。本日も、出会ったのは、登るときの一人だけでした。


 そのせいか、道がちょっと荒れかけており、特にわかりにくい箇所が数箇所できている。


 天気予報どおり、登り始めた午前中は、雨がぱらつき、途中の林の中では、かなりの降りになったし、三郡山頂は全くのガスの中であった。縦走路から宝満山山頂に着いたあたりから、ようやく晴れ間が見え始め、気持ちよく歩くことができました。


 縦走路で、真っ白なでっかい(直径15センチくらい)きのこが、木の股に生えていて、誰かが悪戯に置いたのではないかと思えるくらいで、なんだか不思議でした。



 また、宝満山山頂直下のキャンプ場には、バイオトイレが完成されていて、快適そうでした。












(11:23)油須原公民館上林道に駐車、(12:56-13:05)三郡山頂
(13:58)宝満山山頂、昼食、 (14:30)下山、
(15:27)油須原公民館上林道駐車場所

2008年9月6日土曜日

カラヤンとフルトヴェングラー


「カラヤンとフルトヴェングラー」、「カラヤン帝国興亡史」(二冊とも中川右介著 幻冬舎新書)

 カラヤンもフルトヴェングラーも超有名な指揮者であるけれど、私は、レコードは聴いても二人については何も知らなかった。

 で、本屋を覘いた時、目に付いたのがこの新書。

 フルトヴェングラーやカラヤンがナチスとどのように関係したか、また二人がどのように関係して、どのようにしてベルリンフィルの指揮者として君臨しえたのか、さらにはチェリビダッケやベームやバーンスタインなど巨匠と言われるような指揮者たちとの関係など、資料に基づき興味深く解き明かす。といっても堅苦しくなく読みやすい。

 世紀の名演といわれるレコードがどのようにしてできたのかにもふれられており、レコードを聴く楽しみがまた広がった。

2008年8月31日日曜日

十坊山(とんぼやま)




十坊山(とんぼやま 535.4m) 

 30日(土)と31日(日)は、朝日会の8月例会でした。

 今回は、糸島の海岸で水遊びの予定でしたが、あいにくの雨天と強風で、海水浴は勿論、芥屋の大門遊覧船も運休したので、昼間から麻雀三昧。

 それにしても宿泊した「志摩のんびりビレッジ」のコテージは、料金が高かった割には、使いにくかった。

 まず台所が狭い。作った料理を置く場所がとれないし、男二人が立って料理ができるスペースがなかった。

 それにベッドも良くなかった。真ん中が沈み込んで、不安定でよく眠れなかった。

 そのうえ併設されているはずの温泉「こがねの湯」は、営業中止という有様で、朝日会諸氏の不満が高かった。
 

 で、翌日31日(日)もはっきりしない天気で、皆はどこかで温泉に入って帰るというので、私だけ別行動して、十坊山に登ることとした。


 十坊山は、背振山系の西端の山で、福岡県の山としても一番西に位置している。「とんぼやま」と言う名前がいいのか、結構皆に知られた山である。

 山の名前は、久安寺の属坊が、山麓に10坊あったことに由来しているとのこと(山と渓谷社「福岡県の山」58ページ)。
 登山口は、まむし温泉のすぐ北側、「中村集落」の入り口だ。


 車をまむし温泉の駐車場に停めて、少し戻ったところに中村集落への入り口があり「十坊山方面」との標識がある。

 舗装した農道をだらだらと登り、みかん畑の横を通り過ぎていくと、樹林帯に入っていく。登りはそれほど急ではなく、だらだらとずっと続く。高温多湿時の山登りは、低山といってもとても疲れる。大休止こそとらなかったが、何度も立ち止まって呼吸を整える。


 山道は、特段の特徴もなく、平凡な裏山と言う感じで、何でこの山がそこそこの人気があるのかよくわからなかった。まあ、冬場に登りやすいからか。

 汗がすねを伝い、靴の中に流れ込み、靴下が湿って摩擦が大きくなる。こうなると足裏が痛くなるから要注意だ。

 

 脱水症状を起こさないように水を飲もうかなと思っているときに、頂上に着いた。

 頂上は、円形の狭い広場で、鎖が張ってある大きな岩がある。鎖を使ってその岩の上に立つと、360度の展望が得られる。空気が澄み切っていれば、もっと素晴らしいのであろうが、あいにくどんよりとしていていまいちの眺めであった。それでも、東の浮岳や女岳の姿は美しい。


 下山は、その浮岳のほうに向かって東のほうへ下る。雨天であれば滑りやすいような下りを20分で、県道の白木峠に出た。

 ここまでは、標識があちこちにあったのだが、この峠からはどちらにどう行ったらいいのか判りにくい。 地図を頼りに、まず県道を左にわずかに100mほど下るとすぐに左に荒れた狭い舗装道路が分かれており、多分これということで、そこを下る。

 峠から、40分ほどの荒れた舗装道歩きはくたびれる。苔が生えたみたいな舗装道路は、滑りそうで歩きにくい。いやになるころ、右に下る分岐が現れたが、標識は何もない。それでも検討をつけて、ここを右に下る。

 やがて、みかん畑の中の道となり、人家が現れると、県道に飛び出て、左にすぐまむし温泉が見えてきた。

 まむし温泉は由緒のある温泉らしく、ちょっと高い(800円)けど、あっさりしたいい温泉である。汗を流し、買っておいた昼食を駐車場で食べて帰路につく。

(9:15)まむし温泉発、 (10:30)十坊山山頂、(11:00)山頂発、 

(11:20)白木峠、 (12:08)まむし温泉

2008年8月25日月曜日

小学校の同窓会


 昨日23日は小学校の同窓会だった。還暦同窓会ということです。

 恩師にも参加いただいて、恩師の喜寿も併せてお祝いしました。

 小学校の同窓会は、ここ数年毎年続けていますが、顔ぶれはだいたい決まってきました。参加できる者は、いろんな意味で幸せ者だと思います。

2008年8月20日水曜日

タモリさんの「赤塚弔辞」

タモリさんが赤塚不二夫さんの葬儀で読んだ弔辞は、やはり白紙だったことが判明したと報じられている。まあ、8分間もよどみなくすらすらと立派な弔辞を読み上げたものだと感心するのだが、ギャグとしてのオチもすごい。
 オチの内容は、こちら http://www.j-cast.com/tv/2008/08/19025331.html

2008年8月17日日曜日

麻雀大会と餃子

 昨日は、朝日会の臨時麻雀大会だった。
 正午に久留米六角堂の大栄ラーメン店に集合。人気メニュー「ホルモンセット」で腹ごしらえして、「紳士クラブ」で麻雀大会。といっても賞はなし。生ビールのグラスを重ねながら、淡々と麻雀を打って、夕方からは懇親会。
 会場は、夏目雅子似の美人ママが評判の餃子屋とする。店の名前を失念してしまった。残念ながら、お目当てのママは、休み。それでも一口餃子が生ビールに合って、とても美味しかった。
 八月の朝日会は、来週に糸島半島で海水浴キャンプと決定。クラゲが多そうで嫌だなあ。それに日焼けしたら、もうなかなか元に戻らずにシミになるし。
 行きがけに、本屋でフロスト警部シリーズの新作が出ていたので買い込んだが、なかなか読む時間がとれない。上下二冊のミステリーはちょっと長すぎだよ。

2008年8月15日金曜日

黒岳(九重)

黒岳(くろだけ 1587m) 
 黒岳は、九重山群の一番東にある山で、複数のピークを持つ複式火山だそうである。一般的には、そのピーク群のうち天狗(1556m)と高塚(最高点 1587m)を併せて登るのを黒岳登山と言っているようだ。九州の山のうちでは、私のとても好きな山の一つである。

 登山口のある男池(おいけ)園地の側に駐車場があり、休日にはたくさんの車が停まっている。男池園地は、百年前に阿蘇や九重山群に降った雨が湧き出している男池(日本百名水)を中心に、自然林と清流からなるとても綺麗な自然公園である。山に登らない人でも一度は訪れたくなるいいところである。

 入り口で、清掃協力金100円を払い入園し、男池の向こうから登山道に入る。九州の山にはほとんど残っていないと言われる自然林がここにはあり、緑がとても綺麗である。

 わずかに登ると「かくし水」と言われる水場がある。男池の水に比べると硬質ではあるが、とても冷たくて美味い。喉を潤し先を急ぐ。

 登山口から50分ほどで、「ソババッケ」と呼ばれる湿地に出る。雨が多いときは一面が水溜りとなる。10年ほど前は、湿地帯には、緑の木はほとんど生えてなく、涸れた木立が幽玄な雰囲気をかもしていたが、今日はすっかり低木や大きな草が茂り、全く違った感じになっていた。

 さらに緩やかに登ると、「奥ぜり」と呼ばれる山間(黒岳と大船山の間)を登る岩だらけの道になる。この道が苦手である。滑りやすく足の置き場が決めにくくとても疲れる。この道と佐賀・長崎県境の多良岳・経が岳の縦走路がなんだか感じが似ていて、苦手な道だ。

 アップダウンを一時間ほどすると、「風穴」という大きな岩が重なり合った地形に出る。昔は、その中の一つの穴には万年雪が融けずに残っていて、天然の冷蔵庫として利用されていたらしいが、もう10年ほど前から雪は見えなくなったようだ。今日もひんやりとしていたが雪は見えなかった。

 いよいよここから左折して、黒岳の急斜面に取り付く。ガレ場の急坂にはロープが張ってあるが、うっかりすると落石を起こしてしまいそうで、登山者が多いときはとても気を使う道である。

 木の根や枝などにつかまりながら全身を使った登りとなる。40分ほどの登りであるが、蒸し暑さの中で、ヘトヘトになる。やはり夏場の急登は堪えます。

 天狗別れを右に少し下ると、眼前に大岩が積み重なった天狗のピークが見え始める。赤ペンキの目印を頼りに岩場に取り付く。15分くらいの岩場登りである。槍の穂先ほどの厳しさはないけれど、滑りやすくて慎重に登る必要がある。

 ピークには、天狗1556とペンキで書かれた大岩があり、その上に立つことができる。眼前には最高点の高塚や大船山の威容を見ることができるし、翻れば祖母傾の山群を遠くに望むことができる。
 天狗別れの戻り、20分弱の登りで、黒岳最高点の高塚に達するが、樹木が茂る狭いピークはそれほどの魅力はない。登ってきた天狗が正面に見ながら、定番冷やし中華の昼食とする。

 下山は、前岳を経て白水鉱泉のほうを考えていたが、疲れがひどいようだったので、往路を戻ることとした。案の定、風穴の手前で足がつり始めた。痛くて一歩も歩けない。その場に立ったまま息をつめて堪える。幸いなことに5分ほどで、傷みがとれ歩くことができるようになって事なきをえたが、不安材料ができた。

 苦手な歩きにくい「奥ぜり」をゆっくりゆっくり歩き、ソババッケからかくし水まで着いた時には、やっと安心できて、スピードを上げたが、その後足はなんともなかった。

 ペットボトルに男池の水をつめ、日本一美味い(と僕が勝手に思っている)牧場の牛乳とアイスクリームを食べ、九重星生ホテルの温泉「山恵の湯(800円)」で汗を流して帰路に着く。

(9:40)男池園地駐車場発、 (10:04)かくし水、 (10:28)ソババッケ、 (11:18)風穴、 

(12:06)天狗別れ、 (12:26)天狗岩山頂、 (12:47)天狗別れ、 (13:03)高塚山頂、昼食、 

(13:20)下山開始、 (14:05)風穴、 (15:08)ソババッケ、 (15:34)かくし水、 (15:50)男池、(16:00)男池園地駐車場

2008年8月12日火曜日

北島さんは立派ですね

 暑くて、嫌な毎日が続く。大事な用事もたくさん入ってくるし、ゆっくりと音楽を聴いたり、ミステリーを読む時間がとりにくい。
 明日から5連休だけど、もういろんな用事が入っていて、どうなることか。
 それにしても北島さんは、よくやったね。立派です。

2008年8月4日月曜日

弾き語りパッション

 「世界遺産ディスク ワルターの田園」を買うついでに、気になっていた井上陽水のライブCD「弾き語りパッション」を買った。
 田園のほうは、さておき、陽水のCDのほうは、思っていたほどのものではなかった。
 ライブツアーでのいいとこどりで、ファン待望のCD化だとの評判だったので。
 ギターのシンプルな伴奏はとても美しくていいし、歌も何曲かは素晴らしいものがある。ゴールデンベストと聞き比べても面白いし、ライブなりのよさが出ているともいえる。
 が、しかしである。陽水のあの独特の癖のある発音がもろに出ていていやらしく聞こえるところが多々あるのだ。それに、3000円は少し高い。なにせ世界遺産が1600円で買えるのだから。
 まあ、陽水ファンであることには変わりはないけれど。

2008年8月2日土曜日

古処山のオオキツネノカミソリ



古処山(こしょさん 859.5m)

 先週は、井原山に見に行ったオオキツネノカミソリは、「花の百名山」の古処山では今年はどうかと気になったので登った。

 やはりここも例年より少ないようだ。今年はどうやら裏年にあたるのであろう。来年を期待したい。

 暑い中、地元の秋月中学の鍛錬登山が行われており、中学生が元気に登っていた。

 時間が早いので、準備した昼食はとらずにそのまま馬攻めのほうから八丁越を経て、だんご庵のほうに下山。だんご庵は、涼を求めたファミリー多数で賑わっていた。名物のところてんが美味しそうだった。

 本日も、ヘビ一匹と遭遇。

(8:55)秋月キャンプ場下駐車場、 (10:18-24)古処山山頂、

(11:30)だんご庵、 (11:38)駐車場に戻る。

2008年7月29日火曜日

世界遺産ディスク

 月刊誌「レコード芸術」8月号が、「世界遺産ディスク」と題した特集を組んでいる。
 その中で、交響曲部門のトップは、すぐに思いつくように「フルトベングラーのバイロイト版第九」であるが、次にきているのが、「ワルターの田園」である。
 それに「一個人」という雑誌が、やはり4月号の「至福のクラシック」特集で、著名な批評家の選考で、第九を抑えてワルターの田園が一位になっていた。ワルターの田園は、それほどのものか。
 田園については、曲の魅力よりも、先にブログに書いたように先輩の逸話のほうを思い出すくらいで、それほど大好きな曲ではなかったので不思議である。早速、CDを購入して聴いてみようと思っている。

2008年7月27日日曜日

井原山のオオキツネノカミソリ




井原山(いわらやま 983m) 

 九州で、この季節になると華々しく咲くのは、やはり「キツネノカミソリ」であろうか。佐賀県の多良岳(たらだけ 982.7m)が、群生地として有名であるが、福岡県にも田中澄江さんの「花の百名山」に挙げられている古処山などに素晴らしい群生地がある。

 今日登った井原山は、その中でも、感動的なくらいオオキツネノカミソリが登山道脇に群生している。7月下旬から8月上旬が見ごろだというので、出かけた。

 登山口となる水無し鍾乳洞の駐車場は、この時期には満杯で、近くの林道にも車がずらりと停められている。今日は、たまたま、帰宅する車が出たところだったので、そのあとに突っ込んだ。

 冷気が霧となって吹き出ている鍾乳洞をちょっとだけ覘いて(立ち入り禁止のロープが張ってある。)、登山開始。

 沢沿いに少し上ると、登山道の両脇には、オオキツネノカミソリがちらほらと咲いている。今年は、かなり少ないようだ。さらに登って群落地でも、多いときの5分の1くらいの花か。まだ蕾がたくさんあるけれども、それにしてもかなり少ない。

 5合目くらまで登ると、もう花は消える。

 渓流に別れて、急斜面に取り付く。この急斜面は、時間は20分くらいと短いが、酷暑の中での急登は堪える。団体を何組か追い越したところで、吐き気がしてきたので、小休止。団体を追い越すのは、とてもエネルギーを使う。

 山頂は、老若男女多数の登山者で大賑わいで、ごった返していた。

 定番、冷やし中華の昼食をとり、往路を引き返す。

(9:44)水無鍾乳洞駐車場発、 (10:49)井原山山頂、昼食、

(11:23)下山、往路を戻る、 (12:12)水無鍾乳洞駐車場

2008年7月26日土曜日

ヒメザゼンソウ


 先日、尾瀬で偶然こんな花を見つけた。ヒメザゼンソウというそうな。 湿地の中にひっそりと咲いていました。とても珍しい花だそうです。

2008年7月25日金曜日

ベートーヴェンの交響曲


ベートーヴェンの交響曲(金 聖響+玉木 正之)講談社新書

 新進気鋭の指揮者、金 聖響氏が、ベートーヴェンの9つの交響曲を、一曲ずつ一楽章ごとに、その特徴とすばらしさをとても解かり易く解説してくれている。

 いつも、もうちょっとだけ深く理解したい、知りたいと思っている私みたいな万年入門者にとっては、大変興味深く、理解が深まるいい本です。時には脱線したりして、読み物としても面白く、一気に読んでしまった。

 現在、この本を再読しながら、ふむふむ、なるほどと感心したり合点したりしながら、改めてベートーヴェンの交響曲を第1番から順に一曲ずつレコードを聴いているところです。 できれば、その他のクラシックの曲についても、このような本が出ないものかと思います。

2008年7月22日火曜日

九州交響楽団と福岡出身の声楽家による歌劇「カルメン」ハイライト

 先日、カルメン・レクチャーコンサートがアクロス福岡であったことは、ブログで書いた。
 今夜は、その本番に福岡シンフォニーホール行ってきた。
 指揮              飯森 範親
 カルメン    メゾソプラノ 手嶋 眞佐子
 ドン・ホセ   テノール   青柳 素晴 
 エスカミーリョ バリトン   原  尚志
 ミカエラ    ソプラノ   持松 朋世
という演者でした。
 メリハリの利いた、歯切れのいい指揮者に九州交響楽団はなかなかいい演奏をしてくれました。ただし、打楽器がテンポが遅れ気味だったのはいただけない。
 メゾの手嶋さんは、とても素晴らしかった。あんなに艶があって芯のあるきれいな声の歌手は、日本人にはなかなかいません。とても感動しました。
 テノールの青柳さんも、よかった。こちらもきれいな高音がきちんと伸びて、気持ちよく安心して聴けました。将来が楽しみです。お二人とも、もっともっと活躍して欲しいと思います。
 バリトンとソプラノは、残念ながら格が違う。声が音を捉えていません。正直言って、聴くに耐えなかった。
 が、まあ、カルメン組曲も初めて通して聴いたし、全体的に楽しめました。
 こんなコンサートがもっと頻繁にあればいいと思います。

2008年7月21日月曜日

至仏山

至仏山(しぶつさん 2228.1m)


 連休を利用して、日本百名山の一山、尾瀬の至仏山に登った。


 当初は、鳩待峠から至仏山に登り、山の鼻に下り、尾瀬ヶ原を横断し、燧ケ岳に登り、尾瀬沼から大清水まで歩くつもりでいたが、途中宿泊する予定の山小屋がことごとく満室で、大幅短縮した行程となった。  


 まあ、日本百名山二山と尾瀬を全部とは欲張った計画であろう。楽しみは先延ばしである。それに天候もまだ梅雨明け前で、よくなかったし。


 鳩待峠に着いたときは、天気予報どおり雨であった。雨具を着込んでみたものの、気が進まない。計画では、至仏山に直登し、山の鼻に下ることとしていたが、山の鼻への下りは禁止されているとのことで、往復登山になる。雨中の往復登山ははなんだか嫌だ。登山を中止しまっすぐ山の鼻に下る。


 約1時間、木道できちんと整備された遊歩道を標高差で200mほど下ると山の鼻だ。山の鼻は、尾瀬ヶ原の最西端にあたり、山小屋や、ビジターセンターなどの施設が集まっている。


 雨が止んだかと思ったら激しく降りだす、不安定な天気である。雨が止んだのを見計らって、尾瀬植物研究見本園の木道を一周する。ニッコウキスゲやアヤメやその他植物に詳しくない私にはよくわからないがたくさんの花々が綺麗に花を咲かせていた。












 この日は、尾瀬ロッジに予約が取れていたので、ともかく宿泊し翌日からの計画を練り直す。

 翌日は、晴れ間が覗く朝となった。6時の朝食後すぐに、至仏山に登ることとした。尾瀬沼と燧ケ岳は、後日の楽しみにとっておこう。


 見本園の木道を10分ほど歩くと、森の入り口に「至仏山登山口」の案内があり、下山には利用しないよう注意がしてある。滑りやすい蛇紋岩による事故防止と自然保護からという。


 いきなりの梯子を登ると、あとはほとんど一直線に山頂を目指すこととなる。蛇紋岩は、とても滑りやすいというが、それほどではなかった。登山道は、木道できちんと整備されており、もはや登山という感じはしない。自然保護のためには仕方ないが、考えさせられる。


 登山道の周りにはたくさんの花々が咲き乱れ、花が好きな登山者は、けっこう楽しめるのではないか。


 団体に混じり、3時間弱の登りで、山頂に出る。山頂は、たくさんの登山者で賑わい、満員状態。 山頂からは雲の間に尾瀬ヶ原の広がりが見てとれる。







 記念撮影をしてすぐに小至仏山のほうへ。このころから天気が良くなってきて、その分暑くなってくる。  尾根歩きはとても気持ちがいいが、ところどころのヌカルミでズボンが汚れる。スパッツを付けておけばよかった。












 小至仏山の山頂で昼食をとっていると、ようやく燧ケ岳にかかっていた雲が晴れて全容を見ることができた。


 鳩待峠への下山路も、要所要所が木道で整備されており2時間半の下りも問題なく歩け、バスのエンジン音が聞こえ始めるとすぐに鳩待峠にでる。


 至仏山からは、天気がよければ正面に燧ケ岳、その手前に尾瀬ヶ原全体が見渡せる眺めのいい山のはずであるが、あいにくの天気で欲求不満ではあった。


(6:38)尾瀬ロッジ発、 (9:22-28)至仏山山頂、 (10:20)小至仏山山頂、昼食、


(11:00)下山開始 、 (12:30)鳩待峠着

2008年7月15日火曜日

週末からの連休の登山計画中

 今週金曜日18日が振り替え休日となったので、17日夜から21日まで遠出する計画を立てている。  
 毎年、最低一回は、日本アルプスなどに登りたいと思っており、今回は日数が不足しているけど出かけるつもりだ。天気がぐずつきそうで、心配である。
 候補地は、北岳、御嶽山、甲斐駒ケ岳、至仏山、燧ケ岳あたりに絞っているが、近頃はベースとなる山小屋が予約制になってきていて、満員で予約できないことが多くなっていることなど、計画が立てにくい。
 それに登山規制や、バスの運行状況などよくよく下調べしていないととんでもないことになる。
 昨年夏は、北岳を計画していて、豪雨のため、ベースまでの林道が崩壊し、バスが通わなくて、結局北岳を断念して槍ヶ岳に予定変更をした。
 まあ、そんなこんなを調べて計画を練っている最中が一番楽しいのかも知れないけど。

2008年7月13日日曜日

戻り川心中


戻り川心中(連城三紀彦 著 光文社文庫)

 以前、私のミステリー読書の参考書としてあげた「東西ミステリーベスト100」(文春文庫1986年12月)の日本篇で9位にランクされていて、ずっと気になっていたものをやっと読んだ。

 書名になっている作品「戻り川心中」と他の4作品を収めた短編集で、それぞれの作品で花が重要な小道具(?)として使われている。短編ミステリー集と呼ぶにはあまりにも日本情緒豊かな恋愛小説でもあり、国内ミステリーはさほど読んでいない私にも、他の推理小説作品とは大いに違うと感じられるのだが、やはりこれは、きっちりした本格推理小説なのである。

 内容的にはほとんど違うのだが、読んでいて何故かブラウン神父譚を思い起こしてしまうような、思い切ったトリックが用意してあり、なかなか面白い。

 家の本棚の奥に、文庫があったのだが、気づかずに本屋を探していて、二年ほど前に再刊されているのを見つけて買っていたものであるが、それは光文社文庫で、本棚の奥にあったのは、1983年発刊の講談社文庫である。出版業界のことはよくわからないが、どういう事情だろうか。

 「戻り川心中」は、ラジオ化、テレビ化、映画化されているようだが、是非とも観てみたものだ。