2007年12月16日日曜日

フラメンコ


フラメンコ・ギター・ゴールデン・プライズ(キングレコード) 

 「カディスの赤い星」を読んでいてフラメンコが聴きたくなった。

 若い頃、友人(朝日会のメンバー)の影響でちょっとだけフラメンコギターを練習したことがある。独特の4連符のトレモロ、めちゃ速いスケール、激しいラスゲアードなど、なかなか難しくてすぐに挫折したけれど。

 そのころテープとかレコードとか集めたけど、結局手元に残っているのが、このレコードだけ。

 「フラメンコ・ギターの王者」とか「最も偉大なフラメンコ・ギタリスト」と言われていたサビーカス(Sabicas 1912-90)の独奏で、フラメンコの代表的な形式が一曲ずつ演奏されている。

 喜びの「アレグリアス」、哀愁の「ファルーカ」、孤独の「ソレアレス」、絶望の「シギリーヤス」、それに郷愁の「グラナイーナス」など、どの曲も魅力的だ。

 サビーカスの演奏は、卓越した技巧で端整である。フラメンコの魅力である野性味に欠けるといって嫌う人もいたようだが、フラメンコギターを芸術の域にまで高めたのは彼の功績であるとの評価もある。

 最近のフラメンコ奏者にはどんな人がいるのか知らないが、是非一度くらいは本場スペインで唄、踊り、ギターのショーを観てみたい。もっとも、有力な奏者は、スペイン国内では聴けず、お金になる海外にしかいないとも聞いたことがあるが。

 私は、もうほとんどギターは弾いていないけど、先にふれた友人は、スペインまでフラメンコギターを買いに行って、今でもキャンプ場にも持ってきて弾いている。確かに魅力的な音楽である。

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