2007年12月11日火曜日

第九の季節

 先週、朝のNHK・FMがベートーヴェンの第九交響曲を流していた。今年も、もう第九の季節になった。
 すぐに、あ、これは例のバイロイト版かなと感じた。というのは、あの木の箱を鳴らしているかのようなホールの響きは、独特なものがあり、これは僕のような鈍感な聞き手にも他との違いがわかる響きだからである。
(ホールの響きと、僕は思っているのだけれど、もしかしたら録音のせいかもしれない。)
 通勤時にはめずらしくおしまいまで聴いてしまったが、これはやはり、第九の演奏としては一番有名なフルトベングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団のレコードであった。歴史的な名演奏であるとのこと。  
 フルトベングラーの熱演のあまりの、最終楽章の終結部、つまり一番おしまいの部分のとんでもない速さは、早すぎて演奏が正確にできていないのではと言われているくらいだ。でも、あの速さに慣れると、他の演奏が、物足りなくなるから、おかしいけれども。
 なんでも、物知りの人によると、そこらへんをきちんと修正してあるCDもあるとか。ライブ録音のはずだけどな。
 僕も、このレコードは持っていて、家で、きちんと聴くときは、このバイロイト版を聴くことが多い。でも、普通は、CDで持っているカラヤン指揮ベルリンフィルのをiPodで聴くことが多いですね。
 で、毎年この時期になると、全国津々浦々で第九の演奏が行われていて、今年もそうなのでしょう。 「ソリストの稼ぎ時」、「こんな現象は、日本だけ」とか面白がる向きもあるようだが、そんなこと言わなくても、素晴らしい音楽なのですから、楽しめばいいのではと思っている。 第九は、僕の最も好きな交響曲の一つである。

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