ウォッチメイカー(ジェフリー・ディーヴァー著 池田真紀子訳)文芸春秋刊
やっと読んだ。
昨年の文春「ミステリーベスト10」と「このミステリーがすごい」との両方の第一位に挙げられたミステリーである。
安楽椅子探偵というのがミステリーの古典にあるのだけど(有名なのは「隅の老人」)、このシリーズの主人公は、四肢が完全に麻痺して指先だけしか動かせないから安楽椅子どころかベッドから一歩も動くことができない。が、科学に裏付けられた捜査証拠と明快な頭脳で事件を解決に導く。
今回がシリーズ7作目ということだが、私が読んだのは、一作目の「ボーン・コレクター」とこれの2作だけ。
この「ウォッチメイカー」は、さすがに綿密によくできているミステリーだ。二転三転と随所でだまされながら読むことになるが、真犯人の計画のすごさには驚く。
しかし、作者はよくこんな複雑なプロットを考えたものだ。
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