隠蔽捜査(今野 敏著)新潮文庫
昨日の土曜日は、宝満山の正面登山道を登って下った。
二時間半の登り降りは、ちょっと物足りない感じであるが、花粉症の季節だから、このくらいにしておかないと、夜にひどいことになる。
その夜は、くしゃみを連発しながら、ミステリーを読んだ。文庫半分を少し遅くまで読んで、今日昼間に残り全部を読んだ。僕にしては、一気に読んだという感じです。
それが、この「隠蔽捜査」である。一応広義のミステリーになるのであろうが、面白い警察小説である。
事件も簡単で、謎もほとんどない。
だが、その捜査に取り組む警察官のドラマがとても面白い。普通、ミステリーは、事件の展開とか謎解きとか、サスペンスであるとかスリルとかで読ませるのであるが、この小説は、ちょっと違う。
捜査をする側のドラマに焦点を当てていて、それが面白いのである。キャリア警察官の正義感が、爽快に描かれていて、読後感もすっきりしている。
私の好きなタイプの主人公がまた一人増えた。
なお、この小説は、吉川英治文学新人賞を受賞しているようだが、「このミステリーがすごい」(2006年版)ではかろうじて20位にランクされてる。ベスト10に入らなくてもこんなに面白いものがあるのだなと今更ながら思いました。
さて、明日は、続編の「果断」を購入しようかなと思っています。
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