2008年7月29日火曜日

世界遺産ディスク

 月刊誌「レコード芸術」8月号が、「世界遺産ディスク」と題した特集を組んでいる。
 その中で、交響曲部門のトップは、すぐに思いつくように「フルトベングラーのバイロイト版第九」であるが、次にきているのが、「ワルターの田園」である。
 それに「一個人」という雑誌が、やはり4月号の「至福のクラシック」特集で、著名な批評家の選考で、第九を抑えてワルターの田園が一位になっていた。ワルターの田園は、それほどのものか。
 田園については、曲の魅力よりも、先にブログに書いたように先輩の逸話のほうを思い出すくらいで、それほど大好きな曲ではなかったので不思議である。早速、CDを購入して聴いてみようと思っている。

2008年7月27日日曜日

井原山のオオキツネノカミソリ




井原山(いわらやま 983m) 

 九州で、この季節になると華々しく咲くのは、やはり「キツネノカミソリ」であろうか。佐賀県の多良岳(たらだけ 982.7m)が、群生地として有名であるが、福岡県にも田中澄江さんの「花の百名山」に挙げられている古処山などに素晴らしい群生地がある。

 今日登った井原山は、その中でも、感動的なくらいオオキツネノカミソリが登山道脇に群生している。7月下旬から8月上旬が見ごろだというので、出かけた。

 登山口となる水無し鍾乳洞の駐車場は、この時期には満杯で、近くの林道にも車がずらりと停められている。今日は、たまたま、帰宅する車が出たところだったので、そのあとに突っ込んだ。

 冷気が霧となって吹き出ている鍾乳洞をちょっとだけ覘いて(立ち入り禁止のロープが張ってある。)、登山開始。

 沢沿いに少し上ると、登山道の両脇には、オオキツネノカミソリがちらほらと咲いている。今年は、かなり少ないようだ。さらに登って群落地でも、多いときの5分の1くらいの花か。まだ蕾がたくさんあるけれども、それにしてもかなり少ない。

 5合目くらまで登ると、もう花は消える。

 渓流に別れて、急斜面に取り付く。この急斜面は、時間は20分くらいと短いが、酷暑の中での急登は堪える。団体を何組か追い越したところで、吐き気がしてきたので、小休止。団体を追い越すのは、とてもエネルギーを使う。

 山頂は、老若男女多数の登山者で大賑わいで、ごった返していた。

 定番、冷やし中華の昼食をとり、往路を引き返す。

(9:44)水無鍾乳洞駐車場発、 (10:49)井原山山頂、昼食、

(11:23)下山、往路を戻る、 (12:12)水無鍾乳洞駐車場

2008年7月26日土曜日

ヒメザゼンソウ


 先日、尾瀬で偶然こんな花を見つけた。ヒメザゼンソウというそうな。 湿地の中にひっそりと咲いていました。とても珍しい花だそうです。

2008年7月25日金曜日

ベートーヴェンの交響曲


ベートーヴェンの交響曲(金 聖響+玉木 正之)講談社新書

 新進気鋭の指揮者、金 聖響氏が、ベートーヴェンの9つの交響曲を、一曲ずつ一楽章ごとに、その特徴とすばらしさをとても解かり易く解説してくれている。

 いつも、もうちょっとだけ深く理解したい、知りたいと思っている私みたいな万年入門者にとっては、大変興味深く、理解が深まるいい本です。時には脱線したりして、読み物としても面白く、一気に読んでしまった。

 現在、この本を再読しながら、ふむふむ、なるほどと感心したり合点したりしながら、改めてベートーヴェンの交響曲を第1番から順に一曲ずつレコードを聴いているところです。 できれば、その他のクラシックの曲についても、このような本が出ないものかと思います。

2008年7月22日火曜日

九州交響楽団と福岡出身の声楽家による歌劇「カルメン」ハイライト

 先日、カルメン・レクチャーコンサートがアクロス福岡であったことは、ブログで書いた。
 今夜は、その本番に福岡シンフォニーホール行ってきた。
 指揮              飯森 範親
 カルメン    メゾソプラノ 手嶋 眞佐子
 ドン・ホセ   テノール   青柳 素晴 
 エスカミーリョ バリトン   原  尚志
 ミカエラ    ソプラノ   持松 朋世
という演者でした。
 メリハリの利いた、歯切れのいい指揮者に九州交響楽団はなかなかいい演奏をしてくれました。ただし、打楽器がテンポが遅れ気味だったのはいただけない。
 メゾの手嶋さんは、とても素晴らしかった。あんなに艶があって芯のあるきれいな声の歌手は、日本人にはなかなかいません。とても感動しました。
 テノールの青柳さんも、よかった。こちらもきれいな高音がきちんと伸びて、気持ちよく安心して聴けました。将来が楽しみです。お二人とも、もっともっと活躍して欲しいと思います。
 バリトンとソプラノは、残念ながら格が違う。声が音を捉えていません。正直言って、聴くに耐えなかった。
 が、まあ、カルメン組曲も初めて通して聴いたし、全体的に楽しめました。
 こんなコンサートがもっと頻繁にあればいいと思います。

2008年7月21日月曜日

至仏山

至仏山(しぶつさん 2228.1m)


 連休を利用して、日本百名山の一山、尾瀬の至仏山に登った。


 当初は、鳩待峠から至仏山に登り、山の鼻に下り、尾瀬ヶ原を横断し、燧ケ岳に登り、尾瀬沼から大清水まで歩くつもりでいたが、途中宿泊する予定の山小屋がことごとく満室で、大幅短縮した行程となった。  


 まあ、日本百名山二山と尾瀬を全部とは欲張った計画であろう。楽しみは先延ばしである。それに天候もまだ梅雨明け前で、よくなかったし。


 鳩待峠に着いたときは、天気予報どおり雨であった。雨具を着込んでみたものの、気が進まない。計画では、至仏山に直登し、山の鼻に下ることとしていたが、山の鼻への下りは禁止されているとのことで、往復登山になる。雨中の往復登山ははなんだか嫌だ。登山を中止しまっすぐ山の鼻に下る。


 約1時間、木道できちんと整備された遊歩道を標高差で200mほど下ると山の鼻だ。山の鼻は、尾瀬ヶ原の最西端にあたり、山小屋や、ビジターセンターなどの施設が集まっている。


 雨が止んだかと思ったら激しく降りだす、不安定な天気である。雨が止んだのを見計らって、尾瀬植物研究見本園の木道を一周する。ニッコウキスゲやアヤメやその他植物に詳しくない私にはよくわからないがたくさんの花々が綺麗に花を咲かせていた。












 この日は、尾瀬ロッジに予約が取れていたので、ともかく宿泊し翌日からの計画を練り直す。

 翌日は、晴れ間が覗く朝となった。6時の朝食後すぐに、至仏山に登ることとした。尾瀬沼と燧ケ岳は、後日の楽しみにとっておこう。


 見本園の木道を10分ほど歩くと、森の入り口に「至仏山登山口」の案内があり、下山には利用しないよう注意がしてある。滑りやすい蛇紋岩による事故防止と自然保護からという。


 いきなりの梯子を登ると、あとはほとんど一直線に山頂を目指すこととなる。蛇紋岩は、とても滑りやすいというが、それほどではなかった。登山道は、木道できちんと整備されており、もはや登山という感じはしない。自然保護のためには仕方ないが、考えさせられる。


 登山道の周りにはたくさんの花々が咲き乱れ、花が好きな登山者は、けっこう楽しめるのではないか。


 団体に混じり、3時間弱の登りで、山頂に出る。山頂は、たくさんの登山者で賑わい、満員状態。 山頂からは雲の間に尾瀬ヶ原の広がりが見てとれる。







 記念撮影をしてすぐに小至仏山のほうへ。このころから天気が良くなってきて、その分暑くなってくる。  尾根歩きはとても気持ちがいいが、ところどころのヌカルミでズボンが汚れる。スパッツを付けておけばよかった。












 小至仏山の山頂で昼食をとっていると、ようやく燧ケ岳にかかっていた雲が晴れて全容を見ることができた。


 鳩待峠への下山路も、要所要所が木道で整備されており2時間半の下りも問題なく歩け、バスのエンジン音が聞こえ始めるとすぐに鳩待峠にでる。


 至仏山からは、天気がよければ正面に燧ケ岳、その手前に尾瀬ヶ原全体が見渡せる眺めのいい山のはずであるが、あいにくの天気で欲求不満ではあった。


(6:38)尾瀬ロッジ発、 (9:22-28)至仏山山頂、 (10:20)小至仏山山頂、昼食、


(11:00)下山開始 、 (12:30)鳩待峠着

2008年7月15日火曜日

週末からの連休の登山計画中

 今週金曜日18日が振り替え休日となったので、17日夜から21日まで遠出する計画を立てている。  
 毎年、最低一回は、日本アルプスなどに登りたいと思っており、今回は日数が不足しているけど出かけるつもりだ。天気がぐずつきそうで、心配である。
 候補地は、北岳、御嶽山、甲斐駒ケ岳、至仏山、燧ケ岳あたりに絞っているが、近頃はベースとなる山小屋が予約制になってきていて、満員で予約できないことが多くなっていることなど、計画が立てにくい。
 それに登山規制や、バスの運行状況などよくよく下調べしていないととんでもないことになる。
 昨年夏は、北岳を計画していて、豪雨のため、ベースまでの林道が崩壊し、バスが通わなくて、結局北岳を断念して槍ヶ岳に予定変更をした。
 まあ、そんなこんなを調べて計画を練っている最中が一番楽しいのかも知れないけど。

2008年7月13日日曜日

戻り川心中


戻り川心中(連城三紀彦 著 光文社文庫)

 以前、私のミステリー読書の参考書としてあげた「東西ミステリーベスト100」(文春文庫1986年12月)の日本篇で9位にランクされていて、ずっと気になっていたものをやっと読んだ。

 書名になっている作品「戻り川心中」と他の4作品を収めた短編集で、それぞれの作品で花が重要な小道具(?)として使われている。短編ミステリー集と呼ぶにはあまりにも日本情緒豊かな恋愛小説でもあり、国内ミステリーはさほど読んでいない私にも、他の推理小説作品とは大いに違うと感じられるのだが、やはりこれは、きっちりした本格推理小説なのである。

 内容的にはほとんど違うのだが、読んでいて何故かブラウン神父譚を思い起こしてしまうような、思い切ったトリックが用意してあり、なかなか面白い。

 家の本棚の奥に、文庫があったのだが、気づかずに本屋を探していて、二年ほど前に再刊されているのを見つけて買っていたものであるが、それは光文社文庫で、本棚の奥にあったのは、1983年発刊の講談社文庫である。出版業界のことはよくわからないが、どういう事情だろうか。

 「戻り川心中」は、ラジオ化、テレビ化、映画化されているようだが、是非とも観てみたものだ。

朝日会7月例会


 昨日、今日は、朝日会の7月例会だった。

 糸島半島めぐりとついでに立石山にちょっと登って、井原山瑞梅寺山の家に泊まる。

 ちょうど、地元の野球チームの選手と家族たちのキャンプと一緒になってにぎやかだった。

 日中が、暑いので、朝日会には登山は、ちょっと無理のようだ。

 来月は、海辺の近くにしようということになった。

 若い頃は、泳ぐのが大好きで、海にはよく行ったものだが、近頃はほとんど行かない。何故だろうか、自分でもよくわからない。多分、海水と日焼けの関係だろうかとも思う。海で日焼けしたら、かなりの間きつい思いをするからね。

2008年7月6日日曜日

三大ヴァイオリン協奏曲

 ベートーヴェンのニ長調、ブラームスのニ長調それにメンデルスゾーンのホ短調のヴァイオリン協奏曲が、三大ヴァイオリン協奏曲と言われています。
 それぞれについて、ブログの中で、どう感じて聴いているか書いたことがあるが、確かにどの曲も素晴らしいなと思います。
 中でも、ベートーヴェンのは、私の愛聴曲の一つとして、繰り返し聴いています。
 ところで、三大というくらいだから、それぞれ大衆的にも受けていて、愛称がある。
 メンデルスゾーンのそれは、メンデルスゾーンのコンチェルトだから、「メンコン」と言うのだそうです。  
 ブラームスだと、「ブラコン」ですか。うーん、なんだか他のものを想像してしまうなあ。
 そうすると、ベートーヴェンのは、「ベトコン」と呼ぶのでしょうか。ますます怪しい愛称ですね。ジャングルの中で聴くのがふさわしいような。
 でも、そう呼ばれているそうです。
 しかし、メンデルスゾーンなら、有名なコンチェルトが他にないから「メンコン」でヴァイオリン協奏曲だと理解できますが、ブラームスもベートーヴェンも、コンチェルトはピアノや他の楽器も有名なのがあるからね。
 まあ、三大ヴァイオリンの話題のときだからいいか。それに「メンコン」が、ヴァイオリン協奏曲だから、他の「コン」もヴァイオリンに決まっているでしょうと言われそうだし。
 で、今日は、あまりの暑さに、三大ヴァイオリン協奏曲を聴きながら、ぐったりとしておりました。

九千部山


九千部山(くせんぶやま 847.5m) 

 九千部山は、福岡県那珂川町と佐賀県鳥栖市との県境にあるなだらかな山である。

 山名の由来は、二説あって、風水害から民を救済しようとした僧が、一万部の法華経を読経しようとしたが9千部を読経したとき現れた美女の色香に迷い果たせなかったという話(「九州の山と伝説」天本孝志著葦書房)が、面白い。

 登山口は、いくつもあるみたいだが、本日は、鳥栖市役所から立石町を右折して御手洗の滝を通るコースを往復した。

 御手洗の滝は、落差22メートルの水量豊富な滝で、子供の頃何度か遊びに来たことがある涼しい滝です。今日は、雨後で水量も特段に多く見事でした。

 滝の手前のコンクリート橋を渡って左にコンクリートの階段がある。それを登ると石谷山への登山道で、このコース唯一の急登だ。

 登りきったところが、滝の上のほうになるのかな。あとは緩やかに気持ちのいい自然林の中を登っていく。九州でも有数の植物豊富な山域らしいが、植物の知識は全く無いといっていい私には、猫に小判。

 石谷山(いしたにやま 754.4m)への登りは、とても緩やかであるが、湿度が高くて暑いから、とてもきつい。

 石谷山から九千部山までは、ほとんど平坦な尾根歩きとなる。晴れ間がでてきたのか、少し明るくなった。

 九千部山の山頂にはテレビのアンテナが林立し、しかも舗装車道が通っているので面白くないが、晴れていれば展望はいい。あいにく本日は、雲の中である。晴れ間が見えていたのもつかの間、黒い雲が辺りを覆い始めた。昼食を済ませて、早々と下山。

 往路を引き返す。復路は、ほとんどがガスの中で、さすがに薄暗く不気味なくらいだった。

(10:12)お手洗の滝入り口駐車場、 (10:23)御手洗の滝、(11:29-40)石谷山山頂、 

(12:25)九千部山山頂、昼食、(12:47)下山、 (13:26)石谷山、 (14:16)御手洗の滝、 

(14:25)駐車場