2008年4月26日土曜日

鷹ノ巣山





鷹ノ巣山(たかのすやま 979.3m) 
 よく晴れている時に、久住山の山頂から英彦山のほうを眺めると、英彦山のすぐ隣に、逆にそれを目印に英彦山を同定するようなとてもよく目立つ三つのピークがある。古い溶岩層の山が侵食されてできたビュートのピークだそうで、大崩山の近くの鹿納坊主と同じようなグンと天に突き立った岩峰である。地元の三郡山からもよく目立ち、登頂意欲をそそる山で、いつかは登りたいと思っていた。
 雑誌「山と渓谷」の今月号に、全国隠れ名山の一つとして紹介してあったので、天気が不安であったが、ちょうどいい機会だと出かけた。
 英彦山北岳の登山口がある高住神社から国道500号線を少し進み、すぐの分岐を右に100メートル程のところに登山口がある。左手に九州自然歩道の案内板があり右手には登山口の小さな標識がある。自然歩道の案内板の横に3、4台は駐車できる。
 登山口から林道に入ったところで、雨が強く降り始めた。天気予報は、「晴れ時々雨」という変な予報であったがしばらく止みそうになかったので雨具を着用した。
 林道を5分程登ると、左の林の中に「鷹ノ巣山登山口」の表示があるが、注意していないと見落としてしまいそうだ。
 その登山口を林の中へ入っていくと10分もたたないうちにすぐに左手にロープがたらしてある岩場が目に入った。一の岳への案内はなく、ちょっと不安だったが、まあ、ピークへの登りだから間違いないだろうと、取り付く。ほとんど垂直な岩場であるが、足がかりはきちんとあるし、それほど怖い感じはなくあっというまに一の岳山頂に着く。雨が小降りになったので雨具を脱ぐ。やはり雨具はうっとうしい。
 山頂から奥に進むと急降下して鞍部に着く。鞍部には巻き道の案内表示があるが、ここは直進し痩せ尾根へ。
 ここから二の岳へは、どこを歩いたのか緊張していてよく覚えていない。岩をよじ登り、ロープに助けられて下ったり、ピークをいくつか越えたが、そのうちの一つが二の岳のピークであったろうと思う。山頂の標識は見つけることができなかったが、三の岳までの間の登れるピークは全て登ったと思う。
 ミツバツツジが咲き始めていて、楽しませてくれたが、山道は足場の悪い岩場のピークをいくつも越える難路で、雨が降り続いていたら、ちょっと嫌なところだった。
 垂直の崖をロープの助けを借りて下り、砂利をコンクリートで固めたような感じの痩せ尾根を途中から右に下ると、三の岳への鞍部に着く。ここにも下山路の巻き道の案内表示がある。目の前には、三の岳がそそり立っている。
 右のほうに巻いて奥まで進むと、左手に大きな岩とその先に岩峰への取り付き口が現れる。表示はないが、岩峰の形状からしてここが三の岳ピークへの登り口だろうと推定される。少し登ると、大きな岩の切れ目に太いロープが数本垂らしてあり、ほぼ垂直に登る。

 ロープを登りきると、少しで山頂部の端に出る。ここからの眺めはなかなかいい。日が少し差してきたが、天気がもっとよければなあ。

 細長い山頂部を西に少し戻る感じでちょいと登りきると、三の岳の山頂に出る。展望はほとんどないが登ってきた二の岳、一の岳の重なりと、さらにその奥に英彦山北岳が覆いかぶさるように聳えている。
 下山は、鞍部から巻き道を下る。巻き道は、ちょっと荒れているところもあるが、ほぼ平坦で楽に登山口まで戻ることができた。
 一の岳で雨が止んだからよかったけれど、雨が降り続いていたらかなり危険で、登るのを躊躇するかなり厳しい岩場の連続するコースであった。晴れていても、ハイキング気分で登れる山ではないだろう。  
 しゃくなげ荘の温泉で、汗を流して、緊張をほぐし帰路に着いた。
(9:20)登山口、 (9:51)一の岳山頂、 (10:20)二の岳山頂(多分)、 
(10:48)三の岳直下の取り付き口、 (10:56)三の岳山頂、 (11:01)下山、
(11:21)巻き道分岐、 (11:47)登山口

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