レオナルド・バーンスタイン指揮ベルリン・フィルハーモニー
この4月から再就職をしたので職場がちょっとだけ遠くなってその分早く家を出るようになった。そしてその朝の通勤時にゆっくりFMラジオを聴くのが楽しみの一つになっている。
今朝も、家を出てラジオをつけた。そのとたん、とても美しくて豊穣な音が聴こえてきた。美しいだけでなく魂に響くというか、いつの間にか音楽にどっぷりと引きずり込まれている。なんと魅力的な音楽だろう、誰の何という曲だろう、ブルックナーか、もしかしたらマーラーかと、1時間20分余、とうとう職場に着いてもラジオを放すことができなかった。
それが今まで、何故か聴いたことがなかったマーラーの交響曲第9番だったのだ。感動してしばらく仕事が手に着かなかった。
早速、帰りにCDを買った。放送は、ブーレーズのシカゴ響だったようであるが、買ったのは、まず定評のあるバーンスタインとベルリン・フィルの一期一会版。 ライブ版だそうで、ところどころ咳払いなども入っているが、すごい音楽である。特に第1楽章や第4楽章がいい。第4楽章では、思わず涙が出た。
マーラーの晩年は、死への恐怖感が強く、その反動で、生や愛や美に執着する。生きている幸福をとことん賛美したという。わかるすぎるくらい理解できる。今の私もそんな気持ちになることが多い。
私の愛する曲がまた一つ増えた。
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