先日、一年ぶりにクラシックのコンサートに行った。振り替え休日をとって貫山に登った21日の、その夜だ。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集で有名なアルバン・ベルク四重奏団のラストツアーというから、これは聴いておかないといけないと思い、大枚をはたいて出かけた。
コンサートホールは、アクロス福岡シンフォニーホールである。弦楽四重奏曲の演奏には、1900人近く入るシンフォニーホールは、ちと広すぎると思う。が、しかし、ホールの日本一の音響の良さが、それをカバーしてくれる。
曲目は、
ハイドン:弦楽四重奏曲 第81番 ト長調 Op.77-1、
ベルク:弦楽四重奏曲 Op.3、
そして名曲、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第15番 イ短調 Op.132 であった。
さすがに登山の疲れがあったのか、ビールを飲んだのが効いたのか、前半はちょっと瞑想してしまったが、絶妙のアンサンブルと美しい弦の響きにいたく感動しました。ベートーヴェンの「弦楽四重奏曲 第15番 イ短調 Op.132」は、CDで聴きなれていたが、やはり本物の演奏はとてもよかった。少し早めのテンポで流麗に、しかし厳粛な演奏に大満足。
アンコールの曲は、これもベートーヴェンの弦楽四重奏曲第13番から第五楽章「カヴァティーナ」であったが、これが絶品で、あまりの美しさに思わず落涙してしまった。なんだか「白鳥の歌」みたいでした。
この「カヴァティーナ」は、もともと「ベートーヴェン自身が、「会心の作」と語ったと伝えられるように、一切の言葉を拒否するような絶妙な美しさ、宗教的な崇高さも持った(ウィーン・ムジークフェライン弦楽四重奏団「ベートーヴェン弦楽四重奏曲全集」における近藤憲一氏の作品紹介文から引用)」もので、これを聴いただけでも本日のコンサートは価値があった、大変良かったと思います。やはりたまには生演奏を聴きに出かけないといけないね。
ところで、私の持っているアルバン・ベルクのCDは、ベートーヴェンの「弦楽四重奏曲15番」とドヴォルザークの「アメリカ」の2枚だけです。いずれベートーヴェンの全集を買いたいとは思っていますが。
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