2008年5月13日火曜日

時の過ぎ行くまま


時の過ぎ行くまま(アズ・タイム・ゴーズ・バイ)

 私の大好きな女優にイングリッド・バーグマンがいる。「誰がために鐘は鳴る」での彼女の綺麗な瞳に全く参ってしまった。その彼女がハンフリー・ボガードと共演した映画「カサブランカ」は、男のかっこよさにあこがれるいい映画だ。その映画で、流れる名曲がこの「時のすぎゆくまま(As time goes by)」である。

 主人公が別れた女と幸せな逢瀬を楽しむとき流されていた曲で、別れて以来封印していたのであるが、ある日、酒場でその曲をリクエストした女がいた。

 映画の中では、男優(ドーリー・ウィルソン)のピアノの弾き語り(ピアノは吹き替えという)で、なかなかいい雰囲気であるが、途中で中断するのであまり記憶に残っていなかった。

 その曲を好きになったのは、20年ほど前にFM東京が放送した「スタンダーズ・ベスト・セレクション50」という番組で紹介されたペギー・リーの歌うそれを聴いてから。それ以来すっかりこの曲が好きになり、今やジャズボーカルの中で最も好きな曲となっている。

 その放送をエア・チェックしたカセットテープを繰り返し聴いていたが、やはりCDで持っていたいからレコード屋を探したがペギー・リーのCDとしては、この曲が入っているものは無いということだった。ところが、ネットでこれが入っているスクリーン・ミュージック集のCD(写真)を見つけて購入することができて、大変嬉しい。映画の中の、中断する演奏も、今聴き直してみるとなかなかいい歌唱で、最後まで歌って欲しかったと思う。

 この曲では五指に入る名唱と言われるカーメン・マクレーの東京ライブ版も持っていてそれなりにいいのであるが、私には、やはりこの曲を甘い雰囲気で歌う、ペギー・リーのが一番いい。

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