2009年6月26日金曜日

宝満銀座


 宝満銀座とは、宝満山と三郡山との縦走路のことで、いつでもたくさんの登山者で賑わっているからでしょうか。とにかく気持ちのいい縦走路で片道1時間足らず、早い人なら30分の縦走コースです。  

 今日は非番だったので、ゆっくり起きたのだが、梅雨の季節にしては珍しくいい天気だったので久しぶりに三郡山、宝満山のゴールデントライアングルコースに出かけた。

 油須原からの道は、素晴らしい沢コースなのに、アクセスが悪いせいか、登山者が少ない。数年前の豪雨による登山道の崩壊から特に少なくなったようで、踏み跡もだんだんわかりにくくなってきて、初心者の独り歩きには難しいコースとなってきた。

 今日も、途中数回道を間違って引き返したりした。もっとたくさんの人に登られていいコースなのに勿体ないと思います。

 三郡山から縦走路に入ると、平日なのにさすがは宝満銀座、たくさんの登山者とすれ違う。

 富士山リタイア後の初登山だったので、あえてゆっくり歩いたが、気持のいい山歩きであった。

(11:15)油須原林道発、 (13:03)三郡山山頂、昼食、

(13:23)三郡山発、宝満銀座へ、 (14:14)宝満山山頂、

(14:23)宝満山発、宝満銀座を戻り、長崎鼻から油須原方面へ下る、

(15:16)油須原林道着

2009年6月24日水曜日

ヴィヴァルディ「四季」


ヴィヴァルディ「四季」 協奏曲集「和声と創意への試み」作品8から

ヴァイオリン:ロベルト・ミケルッチ

イ・ムジチ合奏団

 先日の映画「点の記」には、クラシック音楽が効果的に使われていた。

 その中でも、ああと思ったのは、「四季」のメロディだった。どこの部分だったかわからなかったので、レコードを引っ張り出して聴いた。全く二十年以上聴いていないと思う。いい音楽なのに、出だしの部分が、いろんなところで使われていて、とても軽い感じがしてきて嫌になったからかもしれない。

 改めて聴いてなかなかいい音楽だと思いました。「春」も第二楽章からは、なかなか聴けますし、とても美しいし、どこかミステリアスな感じもする。

 映画では、「冬」の部分がとても印象的でした。

 なお、映画に使われたクラシックは、仙台フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、楽団のホームページに紹介してあります。それによると、以下のとおりです。
音楽監督・編曲・指揮:池辺 晋一郎

管弦楽:仙台フィルハーモニー管弦楽団

ヴァイオリン:伝田 正秀

チェロ:原田 哲男

オーボエ:西沢 澄博

J.S.バッハ(編曲/池辺晋一郎):幻想曲とフーガ ト短調 BWV542 より「幻想曲」

J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068 より“G線上のアリア

”ヴィヴァルディ:四季「冬」作品8 RV297

ヴィヴァルディ:四季「春」作品8 RV269 より 第2楽章

ヴィヴァルディ:四季「秋」作品8 RV293 より 第2楽章

ヘンデル(編曲/池辺晋一郎):ハープシコード組曲第2番 HWV437 より 第4曲サラバンド

マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調 より 第2楽章

アルビノーニ:アダージョ ト短調

2009年6月22日月曜日

剣岳 点の記


 「点の記」とは、地図を作るための三角点を定める際の公式記録書のこと。

 剣岳は、今では、僕らみたいな素人登山者でも簡単に頂上を踏むことができるようになった(僕は2006年8月12日に登頂)が、明治の登山の草創期には、登ることが困難とされていたらしい。

 新田次郎の小説「点の記」は、主人公の測量官が、登頂に成功するまでの苦労を記した実話に基づいたフィクションである。史上初登頂が軍の命令であったが、登頂して見ると、既にずっと昔に誰かが登頂した形跡があった。

 登頂するまでは、かなりの緊迫感が伝わるが、後半は少し描写が細にわたり退屈する。まあ、貴重な記録文学ではあるだろうけど。

 2年前に映画化されると聞いて、それからずっと楽しみにしていた。

 映画は、大きなスクリーンいっぱいに、山の厳しさ美しさがよく表わされており撮影には相当の苦労があったものと思われる。

 また、現在は、登山ルートのいたるところに指導標や梯子や鎖や山小屋などが作られているため、それらを避けての登山シーンの撮影は余計な苦労があったのではないかと思われる。そのためか、登山シーンにいまひとつ迫力が足りない気がした。

 特に、山頂を踏むシーンがあまりにもあっけないという感じを受けた。

 しかし、コンピューターグラフィック全盛の映画に、このような実写の意欲的な作品が作られて相当の感動を与えることができたことは評価したい。このような日本映画がまた作られるよう期待したい。

2009年6月15日月曜日

荊の城


荊の城(上、下)(サラ・ウォーターズ)創元推理文庫

 先月、この人の「半身」を読んだけれど、その翌年2004年に出されたのがこれ。「半身」は、ゴシックミステリーとかいわれたが、これもその系統だが、時代はちょっと現代に近づく。

 「半身」はとても読みにくくて、あまり好きなミステリーではなかったが、こちらのほうはより読みやすくなっている。やたら細部にこだわるところはあるが、それはそれであっさり読み飛ばす。

 ミステリーとしてのできは、こちらのほうが格段といいと思います。なかなか巧妙に仕組まれていて、テンポも割と速いし、登場人物もまあ下々の者が多くてわかりやすいし、よくできたミステリーです。

 ひとつだけ、気に食わないのは、前作に続きまたしても女性同士のあの話だ。なんでも作者がそうだというから手に負えない。生理的に受け入れられない部分です。

 この小説も、2004年度の「このミステリーがすごい!」の第1位、週刊文春の「ミステリーベスト10」の第2位(第1位は「ダヴィンチ・コード」)にランクされている人気の高いミステリーです。

 なお、この小説は、ディケンズへのこだわりをもって書かれているということであるが、ディケンズを読んだことのない私には、猫に小判だな。すみません。

2009年6月14日日曜日

富士山頂は遠かった


 梅雨入り宣言はあっているものの中休み状態。13、14日の土、日と月曜日の非番で3連休となるので、遠出することとした。

 せっかくの高速道路1000円を利用してと考えたが、疲れるだろうし、帰りは平日になるので、結局新幹線にした。

 で、場所は、いつかは登らないとと考えていた富士山。シーズンの7月8月は、山小屋はイワシの缶詰状態、登山道はお祭りの沿道で、他人の足の臭いを嗅いで寝て、他人の尻を見ながら登るらしい。一番嫌いな登山です。で、特別な登山技術を持っていない僕が登ることができるのが山開き前の6月中下旬。そう考えて出かけました。

 その時期に途中の山小屋があいているのが、唯一、須走登山道の菊屋と太陽館。

 土曜日の早朝福岡を立ち午後1時半の御殿場発のバスで五合目まで行き、その日のうちに7合目の太陽館まで登る。

 まあ、そこまでは予定通りというか、予定よりずっと早く登ることができた。途中、6合目あたりから登山道が雪に埋もれ、ルートがわからなくなり、雪渓を直登したりして夕方5時過ぎには太陽館に登りついた。

 夕飯を食べたら例によってやることがないから早目の就寝となる。このときまでは、思ったよりきつくなく特に体調に変化はなかった。

 ところが枕がないのとか、ストーブの臭いとかが気になって、なかなか寝付けない。そのうちに頭が痛くなってきた。吐き気なども加わり、あきらかに高山病の症状だ。7合目で3000メートルくらいだから、他の山で慣れているはずなのに、何故か今までになく頭痛がひどい。ほとんど寝ないまま夜明けを迎えたが、頭痛はますますひどくなる。

 おまけに天候がいまいちになってきた。山頂を目指そうかどうか逡巡しながら、途中まで登ったところ、八合目にテント泊していたという人が下山してきて、山頂付近はガスがかかって何も見えないようです。自分も登頂を諦めて降りてきたというので、僕も他人に迷惑をかけることになったらいけないと、登頂を断念した。

 せっかくアイゼンなども準備していたのに、まことにまことに残念であった。

 下りは砂走りをかけ下り、ところどころの雪渓は、スキー状態になりながら、あっという間に五合目まで帰り着いたが、頭痛は帰りの新幹線の中までついてきた。

 いずれまたリベンジ登山をしなくちゃあ。

2009年6月8日月曜日

雁俣山







雁俣山(かりまたやま 1315m)



 6日土曜日、朝日会の6月例会で雁俣山に登った。雁俣山は、熊本県の中央部、九州山地の中央付近にある地味だが自然あふれる山である。山奥にあり、アクセスがあまり良くないので(もっとも、車なら簡単だが)静かな山であるがあ、近年では、カタクリの自生地が有名になり、花の時期には結構賑わっているらしい。



 旧砥用町役場の前あたりから国道445号線を南にくねくねと登ったところが、二本杉峠で、ここが登山口。トイレや土産物を売っている売店までもあるから驚き。



 広い平坦な道を進むとやがて横木で整備された急な登りとなる。すぐに左にカタクリの自生地との分岐点にでる。案内表示は、左に「カタクリ」とだけあり、肝心の山頂への表示がないので迷ったが、直進して急登する。この登りが、雁俣山の南峰でピークを踏んだら急な下りとなる。鞍部に下りつくと、左からカタクリ自生地からの道と合流し、急な登りをひと登りで山頂に飛び出る。



 あいにくの曇天で、展望は全く得られなかった。昼食を済ませて下山。鞍部からは、今度はカタクリの道のほうへ。原生林の緩やかな道は緑がきれいで、ちょっとガスって幽玄な感じも出ている。



 カタクリはあいにく花はすっかり終わっており、いくつかには、実がなっていた。片栗粉の原料なんだろうが、我が国の片栗粉は現在では、ほとんどがジャガイモから作られており、本物の片栗粉は、一割程度とか聞く。



 上りも下りもあっという間で、山登りとしては物足りないが、アラカンの山としては適当か。



 あ、アラカン=アラウンドカンレキです。



 下山後は、雁俣の湯で汗を流し、「美里ガーデンプレイス」のキャンプ場に泊まり、いつもの通り寛いだ。麻雀も実力を発揮でき、幸せな休日でした。



(10:36)二本杉峠登山口、 (11:34)雁俣山山頂、昼食、 (12:00)下山、 



(12:48)二本杉登山口に戻る

2009年6月1日月曜日

映画「天使と悪魔」


 ダヴィンチ・コードの続編ということになっているが、原作ではこちらのほうが先に発表されているらしいからややこしい。

 まあ、「ダヴィンチ・コード」とは関係なしに楽しめる映画である。

 「ダヴィンチ・コード」のほうは、さもありそうな謎解きが主体であったが、こちらのほうは、いかにもよく作られた、よくできたアクション映画で、最初から最後まで楽しめる。大どんでん返しもあることだし。 

 原作を読んでいないから、よく理解できない部分もあったし、原作を読んだ方からは、「違うよなあ」という声も聞こえているので、気になるが、まあこちらのほうは原作まで読もうかという気にはならない。謎の性質が違うからだ。

 それにしても、映像はローマの街やヴァチカンの内部を撮っていたようだが、あれはどこまでが本物なのだろうか。 いずれにしても、十分楽しめた映画でした。