2008年11月23日日曜日

涌蓋山






涌蓋山(わいたさん 1499.5m) 
 涌蓋山は、九重連山の西北に聳える独立峰で、やまなみハイウェイや久住山からもひときわ美しく見える秀峰である。
 見る場所によっては、富士山のような美しい形をしているので、「玖珠富士」とも呼ばれているようで、日本三百名山に列せられている。
 22日は、朝日会の11月例会でこの涌蓋山に登った。
 登山口は、数年前の鉄砲水で流されてしまったひぜん湯(疥癬湯)からである。温泉のあったところは、整地され、川には新しい橋が架けれれている。橋の手前の民家の空きスペースが有料駐車場(300円)となっており、5~6台は駐車できる。
 橋を渡ったところが登山口で、ちょとだけ急登すると笹の茂った緩やかな山すそを登ることとなる。 
 やがて草原の中を緩やかに登っていく。快晴の空の下、数日前の寒さがうそのようで、とても気持ちがいい草原歩きである。
 前方に牛の放牧場が現れ、その右脇を通りぬける。未舗装の車道に出て左に少し進むと、右に涌蓋越えの指導標があり、ここからが稜線を直登するきつい登りとなる。
 しかし、時間的には30分ほどで、疲れを感じ始めるころには、女岳と呼ばれているピークに着く。ピークには、標識があるが、何と書いてあるか読みにくい。
 ここから涌蓋山の山頂を見あげると、まだまだ相当の急登だなあと感じるが、とりついてみるとそれほどのことはなく、15分もかからずに山頂に達することができる。
 山頂は、東西にべたっとした長方形であり、中ほどに山頂標識が立てられている。
 展望は、素晴らしく、九重連山や阿蘇などの大パノラマが広がっていて、いつ登っても去りがたい気分になる。



 昼食後、往路を戻る。
 秋晴れの山歩きは、とても気分がよかった。
 下山後は、筋湯温泉の温泉付貸し別荘に泊まる。
 仲間で、餃子や特製常夜鍋を作って、愉しんだ。
 天気にも山にも料理にも恵まれたいい朝日会例会だった。
(10:10)ひぜん湯登山口発、 (11:25)涌蓋越し、 (11:56-12:08)女岳、 
(12:22)涌蓋山山頂、 (12:53)山頂発、 (14:20)ひぜん湯登山口

2008年11月17日月曜日

振り替え休日

 15日土曜日は、職場のイベントで出勤したので、本日振り替え休日とした。 昨日は、雨だったが、天気予報では、本日は曇り時々晴れとなっていたので、山に登るつもりだった。 計画では、井原山から雷山に縦走し、千如寺のほうに下山して大紅葉を鑑賞して、未踏の井原山雷山中腹自然歩道を通って戻ることとしていたが、朝から大雨だったので、二度寝した。 9時過ぎに起きたら、晴れ間が見えていたので、あわてて宝満山に登った。先週は登らなかったので、鍛錬のつもりだ。 帰宅してからは、アマゾンに注文していたグールドの55年録音ゴールドベルクが届いていたので、それを聴いている。感想は後日。 楽しい休日は、あっというまに過ぎる。

2008年11月10日月曜日

ゴールドベルク変奏曲


バッハ ゴールドベルク変奏曲BWV988

グレン・グールド(ピアノ)

 トマス・ハリスの「羊たちの沈黙」は、ミステリーの最高傑作のひとつだと思っている。

 その小説の主人公の一人、異常人格者のレクター博士が好んで聴く音楽が、このグレン・グールドの演奏する、バッハのゴールドベルク変奏曲である。

 小説を読むまでこの曲を知らなかったのだが、非常に興味を持って購入したのがこのCDである。 

 主題を30の変奏で弾いているのだが、その緩急、強弱、なんとも言えずにいい。変奏の一つ一つが、それぞれが主張しながら、全体として素晴らしい調和の音楽を創りあげているという感じを受ける。

 僕は、ピアノは弾けないのだが、それでも素晴らしい演奏だと感じるのである。

 小説が出たのが1989年頃だったから、それ以来、頻繁に聴いているが、聴き込めば聴きこむほど素晴らしい音楽だと思う。

 もしかしたら、僕も異常人格者かも。

 全部聴いても51分強という、長さもちょうどいいのかもしれないけれど。

2008年11月8日土曜日

フランス風序曲


バッハ フランス風序曲ロ短調BWV831 グレン・グールド(ピアノ) 

 少し前の朝、FMラジオから流れていた曲である。バッハにしては、なんだかとても情感が溢れていて、聴いていてとても悲しくなってしまった。

 それから気になっていたが、レコード屋に寄った時、グレングールドの演奏があったので、買った。 11曲で構成されているが、最初の序曲がいい。ラジオが誰の演奏だったのかわからなかったが、グールドの演奏は、ちょっと抑え気味だけど、厳粛で敬虔な気持ちになれる。

2008年11月2日日曜日

三俣山







三俣山(みまたやま 1745m)

 先週の久住の紅葉が美しかったので、もう一度と思い、今度は三俣山の大鍋・小鍋の様子を見に登った。
 天気は、うす曇であるが、明日はもっと悪くなる模様なので、今日にした。
 もう一つの目的は、指山から三俣山に登ること。先日朝日会で指山に登ったとき、指山の向こう側に聳える三俣山の斜面を登りたくなっていたので。

 天気のせいか、九重の紅葉は、前回に比べてももう一つと言う感じであった。それでも連休とあって、登山口の長者原は、車で一杯。先週よりも人出が多いようだ。

 長者原からスガモリ越への舗装道路を緩やかに登っていくと、15分程で、左に「指山自然観察路入り口」の標識があり、そこから指山へと登っていく。緩やかに登っていって、「指山山頂」の標識から急な上りとなる。といってもそれほどのことはなく30分程であっけなく指山山頂(1449m)に到着する。

 山頂の大岩の向こう側に笹を分けながら下る。笹で覆われていて道が判りにくいが、踏み後はしっかりしている。あっと言う間に鞍部について、いつの間にか上りに転じていた。

 だんだん急になる登りを登っていくと、左に崩壊地が見えてきて上部が、岩の崖になっているところに出る。岩にはロープが垂らしてあるが、なんとも心細い。以前は、木製の梯子があったようだが、今は、その痕跡はない。頑張ればロープだけでも登れそうだが、無理はしたくない。右のほうに踏み後があり、迂回して登れそうだ。

 迂回路もそれほど簡単な道ではなかったし、ちょっとルートを間違えて、かなり危険なところに足を運んだようだが、すぐに気がついて登山道に戻った。

 正規の登山道に戻れば、もう危ないところはない。ひと登りで北峰の肩あたりに登りつく。

 一旦、北峰のピークを踏んで、本峰との鞍部に下る。大鍋の紅葉は、もう時期を過ぎたのであろうか、あまり綺麗ではなかった。鞍部から見あげる本峰への上りは、かなりの急斜面だ。疲れるなーと思いながら取り付いてみたら、そうでもなかった。木の枝や、根などを掴みながらの全身登山となるので、足の負担が軽くなったからかもしれない。あっけなく三俣山本峰山頂に着いた。



 本峰には、すごい数の登山者であふれており、多分大鍋・小鍋の紅葉の評判からであろう。

 四峰から南峰に回り、雨が池へと向かう。南峰から雨が池への分岐は、表示が小さくて判りにくい。 一旦小鍋めぐりをしながら、途中から本格的な下りの道となる。かなりの急な下りなので、雨天の場合などは下りたくない道だ。前回下った時は、足を滑らせて、胸部を木で強打して肋骨にひびがはいってしまった。 

 それでも、南峰から1時間ほどで雨が池に到着。雨が池は、雨季には大きな池が出現するそうだが、あいにくまだ水が溜まった池には出会ったことがない。

 雨が池周辺の紅葉はなかなか綺麗であったので、ここで昼食とする。


 雨が池からは、長者原の駐車場まで、緩やかに50分ほどで下ることができる。 紅葉は、それほどでもなかったが5時間弱の楽しい山歩きができたし、なによりも指山から三俣山へのコースを踏破するという目的を達したので、満足できた。
 定番の温泉とアイスクリームを堪能して帰路につく。
(9:07)長者原駐車場発、 (9:22)指山自然観察路分岐、(10:03)指山山頂、 
(10:57)三俣山北峰山頂、 (11:20)三俣山本峰、 (11:26)四峰、
(11:37)南峰、 (12:40-13:10)雨が池、昼食、 (14:03)長者原駐車場 

2008年10月26日日曜日

久住山の紅葉






 
 10月25日、26日は、朝日会の10月例会で、久住山に登り、久住やまなみキャンプ場に泊まってきた。

 久住山の紅葉は、今年はとても美しいとの新聞報道があったいたので、とても期待していったのだが、期待以上の美しいものであった。天気がもうひとつであったが、それにしても美しかった。

 混雑を避けて、九酔渓のほうからではなく、四季彩ロード経由で牧ノ戸まで行った。ビートルズの「The Long And Winding Road」を聴きながら黄色に染まった四季彩ロードをドライブしているとなんだか映画の中に自分がいるような感覚に陥るくらい素晴らしい。

 案の定、牧ノ戸の駐車場は既に満杯で、周辺1キロくらいの路上も車で埋まっていて、登山口まで10分ほど歩くところにやっと空きスペース見つけて駐車した。

 牧ノ戸から見あげる沓掛山の紅葉がいい。感動しながら、牧ノ戸からの登山客の流れに入り、高度を上げていくと、遠く、薄いブルーの雲海の上に由布岳が頭を出しているのが見えてくるが、これもとても美しくて幻想的だ。

 まだ、緑がくっきりと残っている中で、今年は特に美しい赤と黄色が見事に配色されていて、自然の芸術は、文句のつけようがない。先に、北岳の大樺沢の紅葉が10年に一度の美しさだと書いたが、この久住もやはり僕の経験から言って10年来の美しさではないだろうか。時期的にもちょうど良かったのかもしれないけれど。

 下山途中に、ご家族で登ってこられた同じ職場のYさんとすれ違った。こんな美しい紅葉を家族で体験できるとは、幸せなことですね。

 朝日会もさすがに皆感動していた様子である。
(9:45)牧ノ戸峠発、 (11:57)久住山山頂、昼食、
(12:33)下山開始、 (14:25)牧ノ戸峠着



 下山後は、長者原のコスモス荘で汗を流し、定宿となりつつある久住やまなみキャンプ場に泊まる。 

 翌、26日は、朝から雨模様だったので、予定していた写真撮影を中止して、筌の口温泉「新清館」の露天風呂(500円、鉄分が多く赤茶色のいい温泉です。静かな林の中にあってのんびりできます。)にゆったりと入り、帰路につく。

2008年10月19日日曜日

北岳、間の岳、農鳥岳(白峰三山縦走)

10月8日(一日目 羽田~新宿~甲府~広河原)
 飛行機が定刻より少し早く着いてくれたおかげで、新宿10時発の特急に乗ることができ、甲府12時発の広河原行きのバスに間に合った。これに乗れなければ、甲府から広河原までのタクシー代、1万数千円の痛い出費となるところだった。


 バスは、怖いくらいに切れ落ちた渓谷の上を、かなりのところまで高度を上げて、山奥まで入って行く。 午後2時には、私は予定通り広河原の吊橋を渡って、右手にある広河原山荘の前に立っていた。 


 平日とあって、宿泊客は、私の他には常連の客がもう一人で、八十人収容できる山小屋を二人だけで占領した。


 その常連の客は、なんともう135回も北岳に登頂しているという、江口幸夫さんで、今年74歳になられるが、矍鑠としておられ、実年齢より10歳は若く見えるお元気な人であった。今回も、食料持参で広河原をベースとし、ピストン登山を1週間ほど続ける予定とか。


 夕飯時におすそ分け頂いた白ワインと、ベーコンを巻いただけの生たまねぎが、極上の美味しさであった。彼からは、山の興味深く面白い話もたくさん聴くことができた。





10月9日(二日目 広河原山荘~大樺沢~八本歯~北岳~北岳山荘)


 翌9日は、5時半から朝食を摂り、6時前には小屋を出た。空も十分に明るくなって、ヘッドランプは不要だ。江口さんに同行していただけることとなり、心強い。熊よけの鈴を忘れてきたので、小屋で購入してステッキにくくりつける。江口さんは、何度か熊に遭遇したことがあるとか。


 出発してしばらくは、自然林の中の緩やかな上りを気持ちよくゆっくりと歩く。20分程で右に「白根御池小屋」への道を分ける、程なく大樺沢に沿った緩やかな上りとなる。今年の紅葉は十年に一度と言われるくらいの美しさだそうで、緑、黄色、赤が美しく調和して、九州ではなかなか見ることができない美しさだ。写真に撮ったが、色が全く撮れていない。カメラのせいなのか、腕なのか、残念であった。




















 二時間で二俣に到着。二俣は、バイオトイレも設置してあり、美しい紅葉と北岳バットレスを見あげる絶好の休憩場所だ。大きな石の上に、ウンチが二つ。江口さんが、これは生後2年くらいの熊の糞だろうと解説頂いた。


 当初は、ここから右俣コースで小太郎尾根分岐から肩の小屋経由で山頂を目指す予定であったが、江口さんの薦めもあって、変更して左俣コースをとる。このコースは、大樺沢を登りつめるコースで、傾斜はそれほど急ではないが、さすがに石がゴロゴロで、歩きにくい。江口さんが、私の遅いペースに合わせてくれ、適宜に休憩を入れてくれるので、ほとんど疲れることなく登ることができた。


 八本歯のコル前後は、木製の梯子が連続する(24個くらい?)急な上りとなるが、危険な箇所はない。普通なら右手にバットレスが聳えるところだそうだが、バットレスを登っているらしい登山者の声が聞こえるだけで、ガスが出てきたせいで全く見えなかった。梯子が終わると、あとはガレた道を緩やかに登り、池山吊尾根分岐に出る。


 ここにザックをデポし、水と弁当とカメラを持って北岳山頂へ。


 15分ほどで日本第二の高峰北岳の山頂(3,193m)に立つ。天気は上々であったが、あいにく雲海が広がり、展望はきかない。風がないので暖かく、ゆっくり弁当をいただく。広河原山荘で作ってもらった弁当は、デラックスで美味しかった。


 コースタイム6時間の登りは、ちょっと不安であったが、江口さんのリードのおかげで、全く疲れずに余裕を持って登ることができた。江口さんは、肩の小屋経由で今日のうちに下山されるというので、ここで別れた。本当にありがとうございました。


 吊尾根分岐に戻り、ザックを回収して北岳山荘を目指す。気持ちのいい尾根歩きだ。山頂から50分ほどで北岳山荘に到着。北岳山荘は、標高2900mにある山梨県立、南アルプス市運営の山小屋で、150人収容の大きな小屋である。立派なバイオトイレもあり、テレビも観ることができる。


 夏休み中は、多分満員であろうが、本日はゆっくりしいて、快適であった。高山病の症候がでたのか、少し頭痛がしてきたので、夕食後は早めに就寝。


 10日は、農鳥小屋に泊まるのか、そのまま大門沢小屋まで下るのか、迷った。ネットでの農鳥小屋の評判がいまいちだったせいもある。小屋のご主人がちょっと口が悪いという噂、御飯があまりいいものは期待できないという噂などから、できれば避けようかなという思いがあった。それに、時間的にも、農鳥小屋だとあまりにも早く着きすぎる。下手すれば10時間という長時間の行程となることに若干の不安があったが、今後の天気のことを考えると、今日中に大門沢小屋まで下ったほうが上策だろうと決意した。


(5:50)広河原山荘発、 (7:53)二俣、 (10:12)八本歯コル、 


(11:40)北岳山頂、昼食、 (12:20)下山、 (12:32)池山吊尾根分岐、 (13:07)北岳山荘、





10月10日(三日目 北岳山荘~間の岳~農鳥岳~大門沢小屋)
 朝4時過ぎに起床したら、天気はいい。ご来光が綺麗である。体調もよさそうだ。なるべく早く出立したかたが、明るくなるまで出立は控えて欲しいとの山小屋の指導で、5時50分からの朝食を済ませ、6時過ぎに出立。天気予報では、今夕から明日は雨というので、今日なるべく早くには大門沢小屋まで下りたい。





 振り返ると北岳の雄姿が美しい。後ろ髪を惹かれる思いで、足を速める。これから3,000m超のピークを4つも越えていく期待も大きい。
















 まず、ひと登りで中白根山(3,055m)というピークに着く。それからいくつかのピークを越えると、やっと日本第4位の高峰間の岳(3,189㍍)の頂上だ。




















 頂上は向こう側にややなだらかに落ちていて広い。山頂からは、登ってきた北岳や北アルプスの山並みが見える。なかなかいい眺めだ。左奥に、農鳥岳への登山道が下っている。ガスがかかっているときは間違いやすいとガイドブックなどには書いてあるが、確かに判りにくいだろうと思う。農鳥岳への表示もあるので、晴れていれば問題ない。左の尾根の下り口に立つと、はるか下方の鞍部に農鳥小屋の赤い屋根が見えている。


 下りは、急なガレ場の下りで、足を滑らせやすいので慎重に下る。


 農鳥小屋は、こじんまりしたよさそうな小屋である。おじさんがいたので挨拶したが、返事はなかった。小屋には泊まらないので、左脇を通り抜けたところの岩の端に腰を下ろして水を飲みながら休憩していると、おじさんが飼い犬を数匹放したので、こちらに吠えながら勢いよく近づいてくる。ちょっと怖くなたが、よく観ると子犬だったので、まあ一安心だ。



















 小屋を過ぎると、すぐに農鳥岳への急な上りが圧倒する。ここは、ゆっくりと登る。最初のピークは農鳥岳ではない。いくつかピークらしいところを過ぎると、多分ここが一番高いところだろうと思われるところが、登山道から左に登っている。時間的にもここが多分西農鳥岳(3,051m)の山頂だと思うのだが、山頂標識など何もない。


 戻って、少しアップダウンしながら、岩の多い尾根道を進むと、標識のある農鳥岳(3,026m)の山頂に着く。振り返ると、間の岳、北岳が並んで聳えているし、その右手奥の方には、八ヶ岳の雄姿が見える。最後のピークだし、去りがたい気分だが、先を急ぎたい。


 緩く下ると前方に黄色い鉄塔が見えてくる。あれっ!大門沢下降点は、こんなに近かったのかと拍子抜けする。


 鉄塔の前で少し休憩した後、下降点を奈良田へ下る。下り始めるとすぐに大門沢の美しい紅葉が、目に飛びこんでくる。とにかく美しい。少し下ったところにおあつらえ向きの広場があり、紅葉を愛でながら昼食とする。


 紅葉帯を過ぎても、急な下りは延々と続く。沢の途中から滝のように水が流れ落ちていて、ここから渓流が始まっている。渓流沿いにうんざりするほど下るとようやく前方に大門沢小屋が見えてきてほっとする。


 大門沢小屋は、土間の両側に寝るというスタイルの古い小屋であるが、さすがにちょうどいい場所に立地していて、上りにも、下りにも便利な小屋ではある。


 山小屋で飯の文句は言いたくないが、朝も夜もちょっと粗末だった。夜は、毛布4枚あったが、ちょっと寒いくらいだった。


(6:05)北岳山荘発、 (6:34)中白根山、 (7:23)間の岳山頂、 (9:15)西農鳥岳、


(9:56)農鳥岳、 (10:39)大門沢下降点、 (13:10)大門沢小屋、





10月11日(四日目 大門沢小屋~奈良田~身延~新宿)


 4:30起床、本格的に雨が降っている。天気予報で覚悟はしていたが、やな気分で朝食を食べ終えた。身支度をしていたら、幸運なことに雨が止んだ。


 6:05小屋を出る。沢に下り、沢沿いの石ゴロゴロの歩きにくい道を滑らないように緩やかに下る。急な上り下りはないものの、想像していたよりはハードな山道であり、結構疲れる。


 それでも、すぐに吊橋に出て渡り、3つめの吊橋を渡ると、そこからは、広い林道になり、奈良田第一発電所を左に見、広河内橋を渡って左に車道をしばらく下れば、左に奈良田の里温泉の案内がある。案内から左に坂を登ればすぐに温泉がある。


 温泉の営業時間は午前9時からであったが、5分前に入れてくれた。この5分が、9時25分奈良田発身延行きバスの間に合うのにおおいに役に立った。


 総桧の風呂で汗を流し、さっぱりしてバスに乗る。あとは、順調に、昼過ぎには新宿に着くことができた。順調すぎて予備日が全く一日浮いてしまった。変更不可の早割り航空券だから仕方ないけれど。 


 3年前から何度も計画しては、台風や大雨による道路崩壊などで実現できなかった白峰三山縦走はこうしてあっけなく実現した。天気にも恵まれて、なかなかよい山旅であった。


 やはりアルプスはいいなあ。


(6:03)大門沢小屋発、 (8:20)奈良田第一発電所、 (8:40)奈良田温泉の里